浅瀬でぱちゃぱちゃ日和

全部日記です。大学院でいろいろやってました。今もなんだかんだ大学にいます。

大学は迷走し、崩壊し、もう死んでいるのか......?(新書3冊読みました)

ども!! 今年度も残すところ1ヶ月となった今日、みなさまいかがお過ごしでしょうか。春めいてくるとなんだかそわそわしますよね。しません? 3月4月はずっとそわそわしがちなのは僕だけでしょうか。

はい。時候の挨拶はそんなところで、本日は読書感想回です。

 

大学関連の新書を読んだよ!!

3冊読みました。

このところ、家にWi-Fiが通ってないこともあり、かつてないほどに読書欲が高まっています。動画も見れないしゲームもできないから、本を読むことぐらいしかすることがない。めちゃくちゃ本を読み、そして買い足している。なんて素晴らしい環境!! ちなみに、こうやってブログを更新するときなどは、近所のフレッシュネスバーガーに立て籠もっているよ! Wi-Fiも電源もあるし、コーヒーもビールも飲めるので、めちゃくちゃいいところです(モーニングもあるよ!!)

で、自分が来年度からは大学職員になるということもあり、最近は「大学問題」への関心が高まっています。この頃は大学について論じているお手頃な新書等が増えているようで、先月も新刊が出ているので、しっかりチェックしておこうという感じです(おそらく、日本学術会議の任命拒否の問題以降、世間的にも多少関心が高まり、本が出やすくなったのかも)。で、これらに目を通してくおくことで、近年の日本の大学がどんな意味で危機に瀕しているのかを把握しておこうという試みです。

ちなみに、当ブログの読者層としては、おそらく現役の大学関係者が多いはず。ので、大学問題について、一応は当事者意識を持てる人がまあまあいると思います。ただ、もちろん中には「大学とか、もう卒業して4年経とうとしているんだが?」という人もいるはず(僕の学部時代の同期ですね!!)。そういう人からすれば、大学問題というのは、ほとんど興味の湧かないことかもしれません。むしろ知識人ぶってる連中が痛い目に遭ってm9(^Д^)プギャーという人もいるぐらい? わからん。大学って割と嫌われ者になりがちなので......

ただ、既に社会人だという人にとっても、意外と大学って身近な存在であり続けるとも思います。将来自分の子どもや親戚が通うかもしれないし、仕事の後輩や部下も、大学経由で輩出されてくるパターンが多いはず。で、しばらくは大学も次世代の人間が出てくる機関としてあり続けると思うので、ここの問題になんらかの関心を持っておいて損は無い、はず。あと我々の税金も結構な額投入されているというのもあります(国立大学に対して、年間約1兆円使われているらしい)

そんなわけで、一緒に大学の危機について知りに行きましょうよ!! 今回取り上げる本の書名によると、大学は今、迷走し、崩壊し、なんならもう死んでいるかもしれないらしいです。そんな悲しいことある? どんな意味でそういう事態が起こっているか、それを知りに行こうということですね。

で、3冊取り上げてやっていくわけですが、一冊一冊を丁寧に紹介するというよりは(簡単には紹介します)、全体の共通項、あるいは違いを探ってく感じになると思います。先に言うと1万2千字ぐらいになりました。目次を置いておくので、忙しい人は「総括」だけ読んでもらえればOKです。いや本当に忙しい人はここまでも読んでねえか.......

 

 

それではやっていきます。

 

1冊目:田中圭太郎『ルポ 大学崩壊』

最初に紹介するのは、先月出た田中圭太郎『ルポ 大学崩壊』。2023年の2月に出てるので、まだ出版から1ヶ月経ってないです。でももう各地で評判になってる一冊です。

この本、他の2冊と違い、著者がジャーナリストというのが大きな特徴です。田中氏はフリーの記者で、2016年頃から大学の問題に着目し、既に100本以上の記事を書いているとのこと。「ルポ」とあるように、本書は政策の分析や大学論をやるというよりは、どちらかというと、現に大学で苦しんでいる者たちの当事者の声に焦点が当てられています(ただ、政策や法改正の分析もそれなりに行われています)

本書の内容を一言で表すなら、「大学におけるハラスメント特集」だと思います。もう少し言うと、大学で理不尽な目に遭っている人たちの特集ですね。近年の法改正以降、どうも大学への政府や学外者の介入が強まっており、そこでまかり通っている「独裁」やハラスメントを明らかにしています。

 

大学におけるハラスメント

ここでのハラスメントというのは、要は「理不尽な権力行使」のことですね。その例として、パワハラを捏造され解任された北大総長や、某私立大の退職強要研修のほか、京大吉田寮の裁判の問題などが扱われています。どれも、大学の執行部に当たる機関が、理不尽な権力行使をしてきた事例です。それぞれの事案については、↓のネット記事などから読めるので、詳細を追っておくべし。

hre-net.com

president.jp

↑このプレジデントの記事は、本書の抜粋的になっています。

gendai.media

↑これも本書の著者が現代ビジネスで書いた記事。

これらの例の他に本書では、労働法改正に伴う大量の大学教員雇い止め問題や、一部の私立大学が完全に謎ベンチャー化している事例などが取り上げられています。その詳細はここでは省略するけども(ぜひ本書を確認すべし)、この本ね、一冊読み切るとね、かなり暗い気持ちになれますよ!! 実に、暗〜〜い雲が大学に漂っている感じが伝わってきます。特に、一人退職させるごとにコンサルに100万円支払われていた「退職強要研修」とか、ひぇっ......て感じです。

 

なぜそんなことが起きているのか?

で、大学でこうしたハラスメントの嵐が巻き起こっているが明らかにされるわけですが、問題はなぜそういうことが起こっているのかですね。

著者がここで注目しているのが、まず2004年の国立大学法人化と私立学校法の改正、そして2014年の学校教育法改正と国立大学法人法改正です。急に漢字が増えて読む気が失せたかもしれませんが、ごく簡単に言うと、まず2004年の法人化によって、国から大学に渡されるお金が減りました。その結果、大学は自ら資金調達に走らなければならなくなり、いわゆる「運営から経営へ」というやつですが、「稼げる大学」を目指していくわけです。ただ、急にそんなことをするのは当然難しくもあります。そこで2014年の改正で行われたのが、トップの権限の強化でした。トップダウン的に、どんどん施策を進められるようにしようということですね。

例えば、2014年の改正時の「趣旨」として、次のようなことが書かれています。

大学(短期大学を含む。以下同じ。)が,人材育成・イノベーションの拠点として,教育研究機能を最大限に発揮していくためには,学長のリーダーシップの下で,戦略的に大学を運営できるガバナンス体制を構築することが重要である。今回の改正は,大学の組織及び運営体制を整備するため,副学長の職務内容を改めるとともに,教授会の役割を明確化するほか,国立大学法人の学長又は大学共同利用機関法人の機構長の選考に係る規定の整備を行う等の所要の改正を行ったものである。

文科省「学校教育法及び国立大学法人法の一部を改正する法律及び学校教育法施行規則及び国立大学法人法施行規則の一部を改正する省令について」より  (太字は引用者による)

そんなわけで、「戦略的に大学を運営できるガバナンス体制を構築するために」なんだこのわかりにくい日本語トップの権限を強めたわけですが、その結果として、大学で「独裁」や「私物化」がはびこりやすくなってしまったというのが本書の見方です(10-12頁)。例えば、上の引用では、「教授会の役割を明確化するほか」とありますが、これによって教授会は、今まで「重大な事項を審議する」という位置づけだったのが、単に「求めに応じて学長に意見を述べる」という、学長の諮問機関に格下げされたらしいです。これ「教授たちが大学運営の雑務から解放された」と言えば聞こえはいいけれど、教育の現場に立つ教授たちが運営から閉め出され、学長や執行部が謎の施策をしてきたとしても、「お前らは口出しすんな」と排除された面も大きいようです。例えば、教授たちに何の確認もなしに、謎の新学部が創設されたり研究科の名称変更が行われるなど。

そうやって、法改正によりトップの権限が強まったことで、混沌を極めた大学が増えているらしいです。例えば、「生きている限り学長を続けることが可能になった」という国立TKB大学などがそうですね。この学長も、本来は「学長選考・監察会議」というのによって監視されるはずなんだけれど、この委員のメンバーは学長が自ら選ぶことができるし、あと学外者がやたら入っていたり、文科省の介入も強かったりで、逆に独裁を強める働きをしているらしいです(63頁)。ヤバない?

 

田中本のまとめ

本書の内容については、ざっくりそんな感じ。詳しくは皆さんも読んでみるべし。

本書の特徴は、やはりジャーナリストによるルポ形式を取っていることだと思います。ので、当事者の声というのが豊富に取り上げられていて、「大学でこんな理不尽が起きているのか.......」というのが非常に実感しやすいです。

ただその反面、実際に起こっている紛争について、両者の言い分を公平に聞くというスタンスは薄いように感じました。一つ一つの事案で、「どっちが悪い奴か」というのを、読者が容易に判断できるようになっていると思います。そういう意味では大変読みやすいのだけれど、現状を公平に分析する上では、「おそらく大学側にもこういう言い分があって......」というのがもう少しあるとよいかな〜〜と、個人的には感じました。ちょっと立場が一方に寄りすぎなきらいはあると思います。「大学側が回答を拒否しているから自然とそうなる」というのはあるかもしれないけど.......

とはいえ、非常に豊富な事例が取り上げられているし、「どういう人が、どういう問題で苦しんでいるのか」というのがしっかり伝わってきて、そこが非常によかったです。僕も来年度から職員として働く身として、「ちゃんと労働法勉強しよ......」という気持ちになれました。水町勇一郎『労働法入門』なども購入したので、現在勉強中です。

 

......というわけで、一冊目の『大学崩壊』に関してはこんな感じです。これがあと2冊分続きます。大丈夫か??

 

www.webchikuma.jp

↑ちなみに、Webちくまで「はじめに」が読めます。興味ある人はGO!!

 

 

2冊目:佐藤郁也『大学改革の迷走』

2冊目は、佐藤郁也『大学改革の迷走』です。2019年に出た本で、今回紹介する中では一番古いですね。とはいえ4年前です。

本書の一番の特徴は、何よりもその分厚さと思います。 だいたい470ページあるよ!! 470ページ.......? ちなみに他の2冊はだいたい230ページぐらいです。本当にこれ新書の分量か? 

この本を読み切るのが大変すぎて、しばらくブログ更新が遅れたまであります。でもちゃんと最後まで読み切った上でブログ書いているの、偉くないですか。偉いよな。

本書の内容的な特徴は、主に文科省の政策の検討によって成り立っていることですね。田中本(『崩壊』)がルポ形式だったのに対し、こちらは政策文書の分析をメインとしています。『大学改革の迷走』とあるように、改革、つまり政策への検討を行っています。

ただ、改革政策の費用対効果とか理論的な効用というよりは、どちらかというと、それらの政策文書に見られる稚拙さ・意味不明な表現に焦点が当てられています。つまり、どれだけ曖昧な観念によってこれまで大学改革が進められてきたのか、それを暴く内容になってます。

著者の佐藤郁也氏は、最近は大学関連の本を多く書いていますが、専門は社会調査方法論とのこと。著書に『社会調査の考え方』といった本もあります。本書もその流れで、文科省や大学の作ってる文書を扱って、それがいろいろ混乱していることを指摘するものとなっています。

ちなみに、まえがきから一箇所引用すると、こんな感じ。

実際、この三〇年ほどのあいだに各種の審議会や文部省・文科省から示されてきた改革案の中には、どうみても筋が通らない不可解なものが少なくありません。たとえば、中央教育審議会の答申には、委員として名を連ねている著名な学識経験者や財界人・文化人の顔からすればとういて信じられないほどに稚拙で意味不明な文章が大量に見つけられます

(中略)

事実、それらの政策や指示あるいは評価基準は、政策文書にうたわれているような「改革」を成就させるどころか、むしろ逆に大学における教育と研究の基盤を脆弱なものにし、また大学現場の業務を停滞させてきたのでした(15頁、太字は引用者による)

こんな感じで、「大学改革」を主導するはずの概念が、稚拙だったり意味不明だったりすることを暴いていく感じです。

ただ、こういった「表現の指摘」に留まらず、内部の関係者に聞いた話なども紹介しているので、大学問題に多面的に迫ったものになっていると思います。

 

稚拙・意味不明な用語たち

というわけで、どんなことが書かれているかの紹介です。本書では大学改革関連で出てくる、数多くの稚拙or意味不明な用語や、本来の用法から外れ混乱した概念たちが紹介されるわけですが、それらの筆頭として挙げられているのが、PDCA、KPI、NPM、選択と集中、などなどです。特にPDCAの話に分量が割かれていますね。僕も高校時代から、ことある毎に聞かされているPDCAサイクルですが、大学改革関連の文書ではそれが本当に大量に見られるらしいです。皆がPDCAを回せ廻せと言っているらしい。ただ、これは完全に和製の概念で、しかも本来の用法・使用場面からはだいぶ外れているらしいです。それなのに、狂ったように「PDCAサイクル」のポンチ絵が挿入されてるから、何なの?? という話がされてます(第2章がその話題)。

で、本署の流れとしては、政策文書で何度も繰り返されるこうした表現を指摘して、「こういうよくわからん借り物の言葉使って、『改革ごっこ』してるから、大学は疲弊しているんじゃないですか!!」と主張する感じです。実際、PDCAとか、なんとなく言葉の響きがいいし、「図」もいい感じのを挿入できるので、「改革してる風」を演出するのに持ってこいだと思うんですよね。PDCAだけでなく、上述のKPIや「選択と集中」にも似たようなところがあり、そういう、ビジネス界隈で流行ってる言葉を表層的に取り入れて、改革をした気になってるのが問題だと論じています。しかも本来の用法からは外れているらしいので......

ちなみに、ビジネス界隈からの用語の輸入だけでなく、「海外の大学で流行っていること」を取り入れるのも、文科省や大学がやりがちなことらしいです。その典型例として挙げられているのが「シラバス」です(第1章)。僕は2016年に名古屋大学に入学した当時、電話帳みたいな分厚いシラバスを配られましたが(今もあるのかな?)、ああいうのがまさに「悪しき例」として論じられてます。そもそもアメリカの大学の「sylllabus」は、教授それぞれが自由なフォーマットで作成するものなのに、なぜか日本の「シラバス」はやたらと画一的なフォーマットで電話帳みたいに作成するものになっており、あれで「改革」した気になってるならヤバいといったことが書かれています。

 

なぜそんなことに......?

本書は分厚い分、「問題」もその「原因」も多く書かれているのですが、個人的に気になったのは、大学に対する公的財政支出の乏しさですね。

例えば、OECDの2018年データを参照して本書が言うには、「GDPに対する比率で見た場合、日本の高等教育への公財政支出は、OECD加盟国の平均からすれば半分以下でしかない〇・四%程度という最低水準にある」らしいです(248頁、太字は引用者による)GDPの話は正直よくわからないけど、でもOECD加盟国の平均値は1%らしいので、まあ低いんだろうなというのはわかります。2004年の国立大学法人化以降、国からの予算はどんどん減らされているので......

で、そんな感じに財政支出は少ないくせに、世界大学ランキングからの転落などを受けて、「いやお前らも海外の大学に追いつけよ?」と言ってきているわけなので、これは無理ゲーでは......? と思います。で、低予算の中でなんとか頑張らないといけないので、ビジネス界で流行っている言葉などを取り入れて、「改革している風」の演出が進んでいるのかなと思います。

実際、本書では何度か、「改革の自己目的化」ということが指摘されます(キーワードの一つだと思います)。例えば、大学改革のために何らかの小道具シラバスなど)が必要だとして、本来ならそれを導入して「改革を達成する」ことが目的になるはずが、いつの間にか「その小道具を導入すること」それ自体が目的となってしまったなどです。よくツイッタで先生たちが愚痴っているように、「シラバス」の作成は、授業をうまく運営するどころか、むしろ先生方の事務作業を増やす方向に働いているようです。

シラバスに限らず、こういった「改革の自己目的化」(本書では「小道具偏重主義」とも呼ばれる)が蔓延した結果、大学改革は迷走しているというのが本書の主張です。一箇所引用すると、本書では次のように書かれています。

.......この自己目的化という傾向は、シラバスだけでなく、個別の手法や「小道具」を含む大学改革に関わる政策それ自体についても指摘できます。つまり、日本では往々にして「大学改革何か(国際化、イノベーション、学生たちの人間としての成長等)を実現する」というよりは、「大学改革実現する」ないし「改革をおこなっているという体裁を整える」ことそれ自体が目的になってしまっているのです。(86頁、強調は原文)

そんなわけで本書では、よくわからん外来の言葉を用いて、「改革のまねごと」「経営ごっこ」をしているのが問題だと説かれています。ただ、それは何も、主導者である文科省がすべての元凶というわけではなくて、それに有耶無耶ながらも従ってきた大学や、やたらと大学をサゲる政治家、よくわからん改革を導入するコンサルなども、原因の一端とされています。そんな感じで、大学改革について「単純な悪者探しはやめよう!」と主張しているのも、本書の特徴の一つかなと思います。

 

佐藤本のまとめ

もうだいぶ長くなってしまっているけど、最後に佐藤本の総評を付け加えると、面白いけど、本当に話が長いとなります。わかりやすく面白く書いてくれているのはわかるけど、いかんせん、たとえ話や小噺が長いところが多いです。ただこれブーメランですか??

あと、もうひとつ本書で面白いなと思ったのは、単に「大学」関連の話に限らず、日本の行政全体のぐだぐだ感も伝わってくることです。PDCAとかKPIとか、ビジネス界隈の流行が大学に適用されているわけですが、これは何もいきなり大学にやってきたわけではなく、先に「行政」の方で実践されていたりします(NPM:新公共経営など)。で、行政で行われたモデルがそのまま大学にも降りてきがちなので、大学改革の迷走というよりは、行政の迷走でもあるように感じました。

この辺の、日本の行政全体がビジネス化の流れや、「経営コンサル」に振り回されているところは興味深いなと思いました。佐藤本でも田中本でも、近年の大学へのコンサル介入の問題が指摘されていて、これは今後ますます加速しそうなので、それがどうなるか注目したいところですね。

総括として、佐藤本は大変分量が多いけど、文章が平易で読みやすいし、現状の問題点や、改革の歴史を捉える上では最適なようにも思います(読んだ中では)。2019年の本なので、最近話題の「国際卓越研究大学」とか「大学ファンド」への言及はないけど、それは他の本で補おうという感じですね。

 

↑これがその辺を論じていたりする。

 

3冊目:苅谷剛彦・吉見俊也『大学はもう死んでいる? トップユニバーシティーからの問題提起』

最後は、苅谷剛彦・吉見俊也『大学はもう死んでいる?』です。2020年の本ですね。近所の本屋にふらっと立ち寄ったらあったので、ついでに買いました。佐藤本を読み切るのがつらすぎて、息抜きに読んでた感じです。これも紹介しておきます。

本書の特徴は、2人の先生による対談形式ということにあると思います。苅谷氏は、先の佐藤氏と共著で『50年目の「大学解体」 20年後の大学再生』という本を書いているし、吉見氏の方は『大学とは何か』『大学という理念: 絶望のその先へ』といった本を書いているので、どちらも大学論に精通した先生ということになります。あと二人とも社会学者ですね。ここ割と大事です。

苅谷先生は東大とオックスフォードの両方に在籍したことがあり(現在はオックスフォード大学の教授)、吉見先生は東大に所属しながらハーバードでも教員の経験があるということで、そうした国内外を知っている人たちによる問題提起ですね。対談なので、田中本のようにルポに基づいたり、佐藤本のように政策文書を分析するのではなく、基本的に現場からの経験・実感ベースで語っているところが多いです。

そんなわけで、「内部」からの視点が多いのが特徴と思います。とりわけ、学生の教育の在り方大学職員の在り方について論じているのが、他2冊には無い点だと思いました。ので、その辺りを紹介したいと思います。

 

大学は「死んでいる」のか......?

本書では「死」という言葉を使って大学の問題を指摘しているわけですが、基本的な路線としては、『大学改革の迷走』と似ていたりします。シラバス、GPA、アクティブラーニングやらの「小道具」をやたらと導入して改革を進めようとする姿勢や、ぐだぐだになってる「スーパーグローバル大学創成支援事業」を批判する点は、佐藤本と共通しております。*ちなみに、「スーパーグローバル大学(SGU)」事業の問題点については、日経の有料会員だとこちらなどから読めます。あとは上の佐藤本の165-172頁あたりなど。ので、政策や改革の問題点を知る上では、佐藤本と重複が多いようにも思います。

ただ、本書はそうした大学改革政策だけでなく、どうすれば優秀な学生(問題発見型の学生)が育つかといった、大学教育の在り方も検討しているのが面白いところでした。真に「グローバル」に活躍できるのはどういう人材で、そうした人材を生むために何が必要か、という感じです。

例えば、具体的提言として、一つの講義で取得できる単位数を2→4に増やして(それにより学生が取るべき講義の総数が減り、一つ一つの講義に集中できる)、かつTAを主体としたディスカッションクラスなどを増やしていけば、まず教授が楽をできるし(TAに任せられるから)、学生はディスカッションが鍛えられるし、TAはお金も指導経験も得られるしで、いいこと尽くしだといったことが論じられています(同時に、これは意欲のある学生と先生が揃ってこそ可能という、ある種のエリーティズムなことも指摘されている(80頁))。他にも、ICU国際教養大学における英語教育の取り組みや、東大のグローバルリーダー育成プログラムなどが、具体的な成功例として言及されています(205-212頁)

もう一点、大学職員の在り方について書かれているのもよいところだなと思いました。本書で言っているのは、大学職員ももっと専門化すべしということです。今の大学(特に国立大学)は、事務のことも何でも教員主導になりがちで、そのせいで教授会も途方もなく長引いているから、もっと職員が決定権を持って決めていってよいということですね。

吉見:(中略)要するに、日本の大学、とりわけ国立大学は分業化ができていないのです。この教員の決定領域と職員の決定領域の境界線を引き直すこと、それによって一方では職員の専門職化を勧め、他方では教員の管理業務を大幅に減らすことがとても重要ですね。大学自治とは、けっして何でもかんでも教員たちが決めていくことではないんです。(113頁、強調は引用者)

↑の引用にあるとおり、教員がやるべきことと職員がやるべきことの分業化が大事とされています。

大学改革系の議論、文科省や教授たちが登場することは多々あっても、「職員」がアクターとして登場することは少ないように感じます。とりわけ、これからの大学職員はどうあるべきかについては、大学論の中で書かれていることはあんまりないと思います。ただ、本書ではこの点も拾ってくれていたので、そこはポイントだなと思いました。

そんなわけで、教授たちを雑務から解放しつつ、いかにより質の高い学生(問題発見やアーギュメントのできる学生)を育てていくか、というのが、本書の主要な問題関心であったと思います。他にも、文系/理系論について書かれていたり、オックスフォードの教育システムについて書かれていたりと、内容的にも色々豊富でした。で、本書のタイトルは、「大学はもう死んでいる?」と疑問形なわけですが、本当に「死んでいる」のかどうかは、ぜひ読んでみて確かめていただくということで........ 

 

苅谷・吉見本のまとめ

一応、本書の気になった点も言っておくと、対談形式ということもあり、なんかお偉い先生方がごちゃごちゃ言ってんなと感じるところもなくはないです。純粋に大学問題について知りたいという人より、苅谷ファン、吉見ファンの方々の方が、本書は楽しめるかもしれません。ところどころ、社会学の知見を何の説明もなしに出してくるというか、「初心者に優しくねえな!!」と感じるところもありました(163頁など)。『崩壊』や『迷走』と違い、どういう読者層を想定しているんだろう? というのが微妙に分からなかったです。

あとはまあ、長いこと大学にいる人々からの提言となっているので、もう少し若手からの視点も紹介されていると、バランスはよいかな〜と感じました。既に「大学人」としてポジションを確立している人からの問題提起なので、もう少し違う世代からは、違う問題提起もされるだろうなという感じです。あんまうまく言えんけども。

ただ、大学の内部にいて、何人もの学生を見ている立場からすると、こういう実感が湧いてくるんだなというのが分かる点で、本書は大変面白かったです。田中本も佐藤本も、どちらかというと「外部」からの分析であったため、この点は他の本にない特徴だなと思いました。

 

 

総括!!

ここまで長々と書いてきたけど、現在の大学の問題をまとめると、だいたい次のようになると思います。

  • シンプルに予算がない!! ので「稼げる大学を目指しつつ、海外の大学の研究水準に追いつけ」と言われても根本的にキツい。
  • 「稼げる大学」「グローバルな大学」を目指して、ビジネス界隈の用語を取り入れたり、海外の大学が行っている取り組みを導入したりしているけど、単純に中身が伴っていない。その結果、小道具を導入することそれ自体が目的になったり、「改革のための改革」に終始している。
  • 教授も雑務で忙しい!! 大学運営のための職員/教員の分業化が進んでいない。
  • と思ったら、今度は学長や執行部の権限を強くしすぎて、大学の独裁・私物化が進んでしまった。ハラスメントも止まらないよ......

という感じ。たぶん。あと、学外者や政府による干渉が強まっていることも挙げられるかもしれません。

思ったのは、現状の大学問題というのは、世界大学ランキングから転落するなど、「海外の大学に差を付けられている」ということそれ自体にあるのではなく、そこを何とか脱しようと謎の改革を連発して、大学全体が疲弊していることにありそうだ、ということです。少なくとも、上記3冊の論調は全部そんな感じでありました。

それで言えば、最近ホットな「国際卓越研究大学」の問題点も同様かもしれません(今回は扱えなかったけど)。あれも「いかにして海外の大学に追いつくか」ということよりは、むしろ「この政策によって、余計に国内の大学がぶっ壊れていかないか」が懸念されているように思います。というわけで、現在の大学問題というのは、そうした改革の迷走にあるんだな〜〜という感じです。

あとは、最後に一つ大きな問いを出すとすると、結局大学の役割って何? というのがあります。

今回読んだ本の中でも、しばしば「大学本来の良さや役割が失われている」という記述がありました。例を出すと、佐藤本(『迷走』)では、大学で進むビジネス化について、「これは、(中略)ある種の『会社』が持っている好ましくない面を安易に模倣し、その結果として大学が『学校』として持っていたはずの本来の良さを自ら放棄しているとしか思えないでしょう」(161頁、太字は引用者)といったことが書かれています。田中本(『崩壊』)でも、初っ端で「大学は研究と教育の場であり、社会の規範となるべき存在だ(9頁)というのが言われ、その後もこうした表現が度々出てきます。

ただ、大学が「ビジネス化」するべきではなく、その本来の良さを守り、社会の規範としてやっていくべきだとしたら、それは具体的にどんなものになるのか? というのは、結構難しい問いだと思います。とりわけ、「稼げる大学」に反対して、それに対抗するビジョンを出すとしたら、どういう「良さ」を推していくのか? というのは、僕もよくわかってないところです。

この点、苅谷・吉見本でも、「大学の価値とは何か、大学は何をプリンシプルに、あるいはどこを目指してお互いにどう手を結んでいくかということがすごく重要です」(36頁、太字は引用者)と述べられていて、僕もその通りだな〜〜と思いました。現状の改革や政策を批判するなら、「では、大学は本来どこを目指すべきなのか?」ということについて、ちゃんと明らかにしておくのが大事やなと感じます。というわけで、これからもそこを頑張って考えていきたいというところですね(雑なまとめ)。

 

 

 

以上!!

めちゃくちゃ長くなりましたが、今日はこんな感じです。全部読んだ人おる? もう少し読んでて楽しい感じにしたかったんですが、普通に難しかったです。すみません。

最初に書いたとおり、最近はWi-Fiがない影響で、めっちゃ本を読んでます。ので、こういう読書感想会を立て続けにやるかもしれません。次はもっと短めにするので、何卒よろしくお願いします。

今日はそんな感じですね。3月、始まったばかりですが、頑張っていきましょう。

 

 



 

 

 

 

 

忙しかった2月の簡単な振り返りと、簡単な近況報告

ども!! 人類が花粉による強襲を受ける今日、皆様いかがお過ごしでしょうか。今までこの冒頭の挨拶では、京都の天気などをお伝えしていましたが、これからは東京の情勢を伝えていくことになりそうです。

現在の東京はですね、花粉と乾燥がヤバい。本当に。ちなみに、結構元気に過ごしています。

最近は近所の植物園に行ったりしている。なかなかよい場所でした。とってもとっても元気に過ごしています。

 

もう既に3月になってしまいましたが、一応今回は2月の振り返り回です。簡単にやります。2月は本当に、本当にあっという間でした。引っ越し準備と新居の整備で一瞬で溶けてしまいました。ので、そんなに振り返ることはないのだけれど、「毎月の振り返りはしっかりやる」という目標を立てているので、今回も頑張ろうと思います。

*ちなみに、本当は今日は読書感想会で更新するつもりだったのだけど、書くのが大変で無理だったので明日か明後日にやります。新書を読みましたよの回の予定です。

 

忙しかった2月!!

お別れソング特集

前回の記事でも書いたけど、2月はお別れの月でした。ひたすら荷造りをしたり、バイト先や研究室で「お別れの儀」をしてきました。ので、そんなにイベントとか振り返ることが無かったのだけれど、当時「お別れ系」ソングをよく聴いていたので、それを共有しておきます。延々とゴミの処理をしながら気晴らしに聴いてました。

 

never young beach / お別れの歌


www.youtube.com

まあ、曲名通り、「別れ」というと真っ先に思いつく曲です。ネバヤンの「お別れの歌」ですね。これは恋人との別れだと思うので、”旅立ち”というニュアンスはそんなにないと思うけど、でもなんかやたら聴きたくなった。

この曲と言えば、YouTubeでは公式で小松菜奈バージョンのMVがありますが、それはなんというかですね、色んな意味でツラくなるのでここでは共有しないでおきます。単純に、曲に入るまでが長すぎるのもツラいですね。それ以外もツラいけど。

 


www.youtube.com

そう言いつつやっぱり共有する。閲覧注意。

 

② チューリップ / 心の旅

結構古い曲だけど、チューリップの「心の旅」も好きなのでよく聴いてました。1970年代の曲ですね。懐メロや。

「愛に終わりがあって 心の旅が始まる」という歌詞が結構好きで、これ聴くと「お別れソングやなあ」という気持ちになります。さすが財津和夫

どうでもいいけど、このアルバムに入ってる「笑顔で」という曲もかなり好きです。この曲もお別れソングですね。「約束の夢 追い続けていれば 必ずまた会えるから」て歌詞もよいね。

 

スピッツ / 魔法のコトバ


www.youtube.com

「魔法のコトバ」。好きな曲なんですが、いっつもスピッツ前面に出しすぎなので、今日はちょっと自重します。紹介するだけにしておく。 いい曲です。サビに好きなフレーズがあって聴いてました。

 

引っ越し直前、極貧生活

2月のもうひとつの思い出といえば、引っ越し直前、極貧生活を送っていたことです。結果として簡易的な避難所生活みたいなのを味わえました。

まず、お引っ越しで大変だったのが、大型家電の処理。冷蔵庫・洗濯機・電子レンジとかその辺です。あいつら、処分するにもお金がかかるし(4000円〜8000円ぐらいする)、結構前もって業者に連絡しないとだしで、処理がかなり面倒でした。引っ越し直前にそれを回すとバタバタしそうなので、結構余裕を持って、退去日の1週間ぐらい前に処理しました。

これが極貧生活の始まりでしたね......

まず、冷蔵庫がないので、食料の保存ができない。だから「買い溜め」というのが基本できなくて、コンビニでおにぎりを買ったりしてました。

ただ、おにぎりを持ち帰ったところで、家に電子レンジがないことに気付く。冷えたおにぎりしか食えない。それは嫌なので、まだ荷造りしてなかったフライパンなどで、おにぎり炒めを作ったりしてました。そうすると多少マシになった。

↑終盤の寝床。避難所か?

家電以外にも、ベッドとかマットレスあたりも大型家具の扱いなので、余裕を持って早めに処理したら、案の定終盤かなりキツかったです...... ただでさえ引っ越し準備で疲れてるのに、最悪の寝床で全然寝れない。被災したときとかって大変なんだなというのを、前もって実感できました。これに加えて電気とかガスも怪しくなるわけだからな、、、

そんなわけで、皆さん、引っ越しは計画性が大事です。大型家具や家電は、早すぎず遅すぎない処分を目指しましょう。あと、処分の際は、リサイクルショップとかよりもなんだかんだ行政がやってるやつの方が安く済んだりするので、しっかり調べましょう。引っ越しは大変だ!!

 

東京はチャリが走りやすい

で、2月最終週からは、東京での新生活が始まりました。これもまた別で記事書くかも知れないけど、ここでも簡単に触れておきます。

まず、東京の生活ですが、今のところめちゃ楽しいです。何が楽しいかと言えば、京都より全然チャリが走りやすいことですね!! 車は多いけど、道が広いので全然京都より快適。坂が多いのはキツいけど、ロードに乗ってるのでなんとかなってます。

↑この道、すごくないですか? 一時停車の車にも侵害されない位置で、ちゃんとチャリレーンが確保されているんですよ。ここ走ったときはマジに感動しました。京都だとあり得んからな。

そんなわけで、最近は探索ついでのサイクリングを楽しんだりしています。チャリは無料の娯楽なのがよい("Cycling is Free")。坂が多いのも、逆に運動になってよいと感じています。そのうちまた、チャリ旅の記事とかも書くかも知れない。

あとは、新居にいまだにWi-Fiが通ってないので、それがツラいですね。ポケットWi-Fiをレンタルしたので、今もこの記事を書けているのだけれど、「1日に6GBまで使える」のを選んだつもりが、間違って「1月に6GBまで使える」にしてました。アホすぎる。調子に乗って初日に3GBぐらい使っちゃったので(そのあとに1月という事実に気付いた)、この先どう考えても詰みなんですが、なんとか頑張ります。皆さんも、Wi-Fiをレンタルするときは気をつけてください。素直に「無制限」のを選ぶのが無難と思います。

 

 

 

以上!!

今日は「元気でやってます」程度の簡易更新なので、この辺で。最初にも書いたけど、明日か明後日辺りには、読書感想系の更新をするつもりです。最近の当ブログ、日記系の更新ばっかで申し訳なくも感じているので。ちゃんと有益な情報を発していきます。

最後に、毎月恒例の2月のプレイリストも共有しておきます。珠玉の曲たちが揃ってるぞ!!

2月のプレイリスト

全15曲、49分です。いつもよりちょっと多めかも。ちなみにサムネは、百万遍の「門」というお店に行ったときに出てきたもの。なんか京都っぽさを感じました。

 

Pithcer 56 / Woman - Wの悲劇より


www.youtube.com

よかった曲を挙げると、まずPitcher 56の「Woman - Wの悲劇より」とかですね。薬師丸ひろ子の曲の英語版カバー? らしいのだけど、かなりいい感じでした。聴いてね。

 

Dazey and the Scouts / James Deen You Let Us Down


www.youtube.com

もうひとつ挙げるとしたら、Dazey and the Scoutsというバンドの「James Deen You Let Us Down」です。この曲はサビのメロディがいいですね。

で、メロディはいいんですが、歌詞は何というか、狂ってるなと思いました。タイトルのJamese Deenは、実在するAV男優のことらしいです。その男優が撮影中にしょっちゅう女性を暴行していたらしく、2015年後にそれが告発されました。で、この曲ではそれに対し「あなたには失望した」と歌っています。よくわからないけど、それを曲にする?? と感じるのは僕だけでしょうか...... メロディはめっちゃいいんだけどね。

 

プレイリストの紹介も終わったので、今日はこんな感じです。

マジでただの生活の報告で申し訳ないですが、これからは中身ある記事を発信してきたいと思います。とりあえず、早く我が家にWi-Fiが開通することを祈っていてください。とりあえずこんなもので。

 

 

 

 

 

 

 

さらば京都!! 3年間の大学院生活

ども!! まだまだ「冬」感が抜けきらないこの頃、皆さまいかがお過ごしでしょうか。京都は唐突に雪が降ったりしています。今朝も晴れてると思いきや、なんか小粒のあられっぽいのがたくさん降ってました。人類が異常気象に滅ぼされる日も近いかもしれません。

 

↑2月中旬の鴨川

 

さて、そんな寒い2月中旬ですが、僕は今日引っ越しが完了して、2020年春から住んでいた京都をついに離れることになりました。今現在、東京行きの新幹線にてこのエントリを書いています(そして新居でテザリングしながらアップロードを試みている。Wi-Fiがないのがつらい)。そんなわけでですね、今の正直な心境を言うと、侘しさと不安でいっぱいです3年間住んでいた土地と、そこで出会った人々から離れることの侘しさ、それに「新生活うまくやっていけるんだろうか…….」という不安に満ち満ちています。特に「侘しさ」の気持ちが強く、今も実は涙で視界がぼやけて画面が見えていないんですが、ブラインドタッチを完璧にマスターしているおかげで問題なく書けています。

そんな本日は、大学院生活の振り返り、とりわけ「京都に院進してきて何がよかったか」的な話になります。僕の場合、学部は名古屋の大学でしたが、院に進む段階でわざわざ京都にやってきました。その辺りの体験を振り返ろうと思います。

で、学部→院進で大学を変えることはそんなに珍しくはないのだけれど、大抵はどちらかが地元であることが多い気がします(例えば、学部は実家から通ってたけど、院から地元を離れたとか)。そんなわけで、一人暮らし to 一人暮らしの院進は、わりかしレアなようにも感じるので、今日は「一回地元を出たくせに、そこからさらに別の場所に行って何がよかったか?」的な話です。名古屋から京都に来て何がよかったか。もしくは何もいいことなんてなかったか。そんな感じです。

 

なぜ名古屋を出たか?

まずは3年前、なぜ名古屋を出たのか。名古屋、味噌とモーニングとトヨタ自動車の国…… 個人的に、地元を離れて初めて一人で暮らした場所というのもあって、名古屋はかなり思い入れのある場所です。全体的に過ごしやすくていい場所でした。

名古屋を出た理由はいろいろあるけれど、一番は環境を変えたかったからでした。4年間同じ場所で過ごしていると、院進を前にしたとき、「もうあと2年間もここにいるんかいな!!」となります(なりました)。で、なんとなく「変化がないな〜」ということを強く感じました。色々とマンネリ化してきたというか……

特に、当時所属していた法学部がそうでした。名古屋大学法学部では、2年次の初期からゼミが始まるんですが、そこから基本的には3年間、ずっと同じ先生にご指導賜ることになります。3年というのは結構長い。もし途中から院のゼミにも顔を出せば、週2回は先生&院生たちに会うことになり、議論のメンツがほぼ同じようになりがちです。そもそも名大法は院進者がそんなに多くないので、学部時代から既に、院の人もだいたい見知った感じになりがちでした。たまに留学生が増えたりはするぐらいですね。

で、そういうところにいると、段々と「ここで院進してもあと2年間、今までの日々の延長みたいな毎日が続くんやな......」という感慨が生まれてきます。実際はそんなことないかも知れないけど、当時はそうした諦観?が強く、もっと「新しい環境で己を試したい!!!」という気持ちが強まりました。つまり、4年かけて名古屋で耕してきた土壌で、この先もダラダラやっていくのではなく、ゼロから全く新しい関係を作って、そこでも己が通用するか確かめたいの!! となったわけです。当時の僕、意識高いな。

そうやって、○○の院に進みたいとかではなく、先に「名古屋を出たい」という気持ちで院進先を探したら、最終的に京大人環になったという流れでした。そのときはなんか、専門分野の偉い先生の退官とかあって、割と選択肢が狭かったです。まあでも、人環なら学際系で文理融合だから、全く新しい環境で楽しいやろな!!! と当時は思っていました。その先はね、色々あったね!!

 

京都に来てどうだったか?

で、京都に来てからの大学院生活ですが、これは過去に何回か書いている気がするので、ここでは割と割愛します。ただ簡潔に言えば、コロナ・就活・修論の三重苦で吐くほどキツかったですな。

betweeeeeen.hateblo.jp

↑こういうところに書いた気がする。あんまり覚えてない。

 

まあ特にコロナが大変で、外出できない友達できないオンライン授業慣れないなんかもう色々よくわからないと、ひでえ大変な目に遭いました。その中でも、友達を作りにくかったのが一番しんどかったですね!! 研究室にしろバイトにしろ、集まったり会話したりが憚られる風潮があったので、新規コミュニティに参入しづらかったです。それになんとなく、自分は「余所者なんだ」という感じもあって、うまく人間関係を構築できませんでした。あんまり、「こいつこのタイミングで京都来たから大変だろうな〜〜」的な配慮をしてくれる人は周囲におらず、どちらかというと、自分から「友達になろうぜ!!!」と働きかけたけど、それがぶるんと空回りしてました。悲しいな。

それと、これはもう京都を出ていくからついでに書くけど、京都シティが思った以上に住みづらかったのもしんどかったです。何度も言うようだけど、とにかく自転車が走りにくい!! かつ、便利なお店が近くにあんまりない! 今思うと、名古屋にはスーパーとホームセンターが合体したような便利お店が多かったです(See. マックスバリュ川原店、西友御器所店)。京都には、そういう「ここに行けば大抵揃う」系のお店が少なく、あるとしてもめんどくさい立地にあったりして、色んなやる気が削がれました。洛北阪急スクエアぐらいかな? あれも家からだと微妙に遠いんだよな。京都にも、名古屋と同じようにマックスバリュカーマホームセンター的なの作ってくれ。ライフじゃまだしょぼいよ。

 

じゃあ京都に来ない方がよかった?

振り返ると、京都への不満は平安神宮の砂利の数より出てくるんですが、「じゃあ京都に来ない方がよかったの?」となると、全然そんなことはないですね。これが今日の本題です。なんだかんだ、名古屋を出たときに考えていたように「環境を変えて、新天地で再スタート」させてみてよかったと思います。

理由は色々あるけれど、やっぱり一番は人との出会いですね。もしあのまま名古屋に住み続けたら、新しい人との出会いというのは、せいぜい研究室に後輩が入ってくるぐらいだったと思います。どこも長く滞在してればそういうものになっていくだろうけど、自ら環境を変えたことで、出会う人の幅がたくさん広がりました。人との出会いは、まあたまにはムカつくこともあるけれど、基本的には善い刺激になってくれると思います。皆も人との出会いを大切にしよう!! 別れるときは寂しいけどな!!

もうひとつよかったのは、色々と経験を積めたことです。どんな経験かというと、主に初対面でのコミュニケーションの場数ですね。出会う人すべてが初対面の中でも、緊張し過ぎずにいい感じに立ち回るコツとか、むしろ一歩踏み込んで仲良くなるコツとか、そういうのを身につけられたと思います。それだけ、新環境では試される場が増えるので。

昔はガチのコミュ障で、初対面の人と話す時は何も言えないか大スベりするかの二択だったけど、最近はそういうことも少なくなりました(少なくなっただけで無くなったわけではない)。ともかく、初めて接する人にも臆さなくなったというのは、こうして新天地で経験を積んだからこそだと思ってます。この初対面スキル結構、自分のアピールポイントになってます。

さらに経験の話で言えば、もうひとつよかったのが、それが次への自信になっていることですね!! 京都に来て3年間、いろいろと大変な目には遭ったけど、でもそのおかげで、「自分はきっと、次も新しい地でやっていけるぞ」という自信が付きました。だってあのコロナ禍を突破したんやで? 大抵のことはなんとか乗り越えられるだろうと。

最初に言ったように、実は今現在も、新生活への不安は多々あります。「東京で新生活、社会人、やっていけるのか? お、俺に? お? 本当にやっていけるの???」という気持ちが、当然無くは無いのだけれど、それでもまあ、「一回は乗り越えた経験があるから、多分イケる」とは思えます。そんなわけで、経験を積んだことで、ある種の自信が生まれたというのが、この京都での3年間の最もよい成果だったと思います。

あとはまあ、なんだかんだ「京都」という地を過ごせたのも、よかったことの一つだと思います。僕は正直、京都あんまり好きになれなかったし、だからこそ出て行くというのもあるんだけれど、でもやっぱり愛着のある場所の一つです。

Netflixの離婚をテーマにした映画で(ネタバレを避けるためにタイトルを隠す)、ラストのセリフにて、「矛盾していることだが、生涯彼を愛し続けるだろう(I’ll never stop loving him, even though it doesn’t make sense anymore)」というのがあります。で、僕が京都に抱く気持ちも似たようなものかも知れません。別れるけどずっと好きだよ、、、的な。すみません、嘘です。やっぱり京都は住みにくいので嫌いです。映画みたいな高尚な感情はありませんでした。でも、たくさんの思い入れがあるのは確かですよ!

 

3年間の総括!!

上にも書いた通り、元々は、「新天地で人間関係をリセットして、己の力で頑張っていく」ための京都院進でした。そのために名古屋を出たとも言えると思います。

ただ、コロナでの色々も相まって、実際のところは、これまでの名古屋の人々に大きく助けられた3年間でした。特に最初の1年はそう。京都で知り合いができない分、名古屋の人々にめちゃ愚痴も聞いてもらったし、病めるときも健やかなるときもスプラトゥーーーンに付き合ってもらったりしてました。そんなわけで、当初の「一人でも頑張るもん」計画は、あんまり上手くいってなかったところが多かったと思います…….

ただ、それは別に悪いことではなくて、むしろこれからも、何か大変なことがあったときには今までできた関係性によって支え合えるということでもあると思います。特に、新しい土地に行ってそこで頼れる人がいないときなどは、これまで出会ってきた人たちが助けになってくれるのだと、そのことを誇っていこうと思います。そんなわけで、一人で頑張れたところ、そうでないところ、色々あるけれど、総合的に「まあ、よかった」3年間だったと思います。

あと、今までにも何回か書いてるけど、こういうブログとかの新しいことにチャレンジできたのも、この3年間のよいことでした。ブログは「京都にいながら名古屋の人に向けて書く」的な趣旨から始まったものなので、これも京都に来てこその挑戦だったと思います。他にも色々なものに手を出したけど、今後もたゆまぬ探究心を持って、色んなことをやっていきたいと思います。ブログももちろん続けるよ!!

 

 

以上!!

新しい場所での新生活、新社会人ももちろん頑張ります。ぜひ応援していてくださいと言いつつ、3月中は暇なので、わりかしダラダラ過ごしていると思います。

ちなみに、今の僕の心境は完全に、スピッツの「チェリー」ですな。スピッツが好きなので何でもスピッツにこじつける男。実のところ、脱京都、寂しさや不安や戸惑いや虚しさなど色々あるけれど、でも「想像した以上に騒がしい未来が僕を待ってる」と思うようにしています。想像いた以上に騒がしい未来ですよ!! みんなもスピッツ聴こうな。

 


www.youtube.com

 

 

 

 

 

1月の振り返りと、社会人に向けて頑張ろうの会(引っ越しは大変だ!!)

どもも!! 未曽有の大寒波に襲われた昨今、皆様いかがお過ごしでしょうか。京都でもエグイ量の雪が降りまして、まるで地元に帰ったような気持ちになりました。僕の地元には「消雪パイプ」という超ハイテク技術があるんですが、京都にはそれがないので、まだ文明として未開なんだなと思いました。消雪パイプの普及=文明開化です。

 

↑雪の日の大学。結構積もった。

 

......はい。もう早いもので、一月も終わりますね。もはやまったく更新しないことでお馴染みになりつつある当ブログですが、更新がない理由は明白で、毎日に変化がないからですね。言ってしまえばコピペで量産したような日々を送っています。それは言い過ぎかもしれないけど、ともかく目立った変化がないので、ブログ更新も少なめになりました。すみません。

で、そんな本日は、(ほぼ)毎月恒例の月末の振り返りになります。2023年1月、僕らは何をして、逆に何をしなかっただろうか........ 簡単に振り返りつつ、ついでに「来月頑張りたいこと」にも触れていきたいと思います。いつも通り「今月のプレイリスト」も紹介するので楽しみにしていてね!! 楽しみにしてるやつおる?

 

1月の振り返り:引っ越しは地獄

というわけで、1月の振り返りです。1月はもう「引っ越し準備」の月でした。これは現在進行中でもあります。

唐突ですが、皆さん、引っ越し、したことありますか? 特に、実家から一人暮らしへの引っ越しではなくて、一人暮らしto一人暮らしの引っ越しです。これがもう本当に、この世のすべてが憎くなるぐらい大変です。

僕は次の4月から東京で就職なんですが、ちょっと早めに、2月中旬ごろに京都から東京へ旅立つ予定です(じゃあな京都!!)。で、1月を振り返ると、東京に物件探しに行ったり、部屋の片づけをしたり、常にこの準備に追われていました。

経験のある方なら誰しもわかると思うんですけど、引っ越しは本当にこの世の地獄なんですよね。あっちこっちやることが多すぎて、マジにもう、「なんで住む場所を変えるというだけなのに、こんなにつらい思いをしないといけないの??」という気持ちになります。移動の自由とか居住の自由って憲法で保障されてるんじゃなかったっけ? 経済的自由権の一種として...... もう少しフリーにやれないものかと思います。

そんなわけで、1月の振り返りをしようとすると、自然と「引っ越しは大変だ!!」となります。そして正直、あんまりそれ以外に書くことがない.......

以下では、「引っ越しの何が大変か?」の解説を一応書きました。が、あんまりおもしろくないので読まなくてOKです。

 

引っ越しの何が大変か?

「引っ越しがマジ地獄」というのは、皆さん周知のことかもしれませんが、一応僕自身の体験の振り返りという意味で、ここに記しておこうと思います。引っ越しの何が大変か、というところですね。大きく3つぐらいあると思います。

 

その1.やることが多い!!

引っ越しの大変さその1は、シンプルにそのやることの多さ。本当にもう、やることが多いんだよ。しかもそれは、いろんな意味で「自分一人ではできない」ことばかりです。というのも、引っ越しには自分一人だけではなく、様々なアクターが関わるからですね。

まず第一に、引っ越しをする上で重要なのが、新居の決定です。住む家が決まらん以上引っ越しも何もありません。ので、不動産の内見などをして、新しい家を見つけなければなりません(そのためにひたすらスーモを見たり、わざわざ東京に行ったりするよ! この時点でちょっとだるいね!!)

そして新居を決める際は、全部ひとりで完結するのではなく、通常は不動産会社との連携となります。流れとしては、不動産会社に行く→入居可能な家を探す→見つけたら入居日を決めて契約をする、という感じです。このあたり、自分以外の人間が関与してくるというのが、大変さの増すところです。よくわからん手数料とかふっかけられます。

で、次にしなければならないのが(本当は先にしなきゃかもしれないけど)今住んでいる家の退去手続きです。○○日に退去しますとか、それまでに鍵を返還しますとか、そういう諸々のあれが必要です。ここで今度は、今住んでいるおうちの管理会社が関わってきます。早くも2人目のアクターですね。

そしてお引越しをする以上、引っ越し業者の決定も大事になります。3人目のアクターですね。しかもこれ、いろんな業者を比較したり、そもそも希望日時に運搬が可能かを調べたり、本当にもう、とにかくめんどくさいです。ネットの見積もりサイトを使うと、よくわからん電話が鳴りやまなくなるので気を付けましょう(ちなみに、僕は今回荷物が少なめなので、クロネコヤマトの単身パックというのを使うことにしました。これめっちゃコスパいいように思います)

で、ですね、ここからさらに大変なのが、この3者間をいい感じに調整しなければならないことです。例えばですが、僕が2/1に引っ越しをしようと考えたとします。そうするとまず、引っ越し業者に対して、「2/1に荷物取りにきてもらうことできますか?」と確認を取ります。そうしたら、「2/1行けるけど、夕方に荷物を回収して、次の日の朝に届けることになるよ」などと言われたりします。

そこから今度は、今の管理会社に、「引っ越し業者が来るのが2/1の夕方なんですけど、鍵の返却ってそれより後でも大丈夫ですか?」などと確認を取ります。で、向こうの回答としては、「できれば鍵の返却は日中がいいな~~」だったりします。夕方に荷物の回収だと、そのあとの鍵の返却が滞ったりするわけです。

加えて、今度は新居の方の不動産会社に「2/2の朝に引っ越しの荷物が届くんですけど、朝早くから新居に入ることは可能ですか?」などと伝えねばなりません。新居の鍵を受け取りに行くわけです。そうすると、新居の不動産会社から「うちは営業開始が朝10時なんで、それより早いとちょっとね~」とか返ってきます。え、いやでも荷物の時間指定が9:00~12:00だから、9時に荷物が届くと詰むんだけど?? となったりします。そんなわけで、引っ越し業者に「夕方回収→翌朝お届けは難しいっぽいです」と伝えると、「じゃあうちでは無理だね」と言われたりします。ので、また新しい業者を探して......という感じですね。F〇CK YOU。

まあこの辺が難しいんですよ。じゃあ今度は「早朝に荷物回収、その日のうちに新居にお届けプラン」とかにすると、管理会社に鍵を返還して、そのあとすぐ東京に行って、新居で荷物が届くのを待機、というのが間に合わなかったりして、、、うまく説明するのが大変だけれど、この辺の調整がマジできついです。ストレスフルです。

 

その2.不用品の処理が大変

皆さん、毎日、燃えるゴミ出してますか。最近、とても不思議に思うんですが、日常的なゴミを出すときって、なぜかお金がかからないですよね。ステーションに持っていくだけで、あとは無料で(税金で)業者がやってくれます。これ、よく考えたら結構謎だと思います。ゴミを処理するときは、どう考えても運搬代&焼却代がかかるのに、たくさん出す人も、そうでない人も、みな同じ「タダ」でゴミを処理してもらってるんですよね。冷静に考えるとすごいことな気がします。

まあただこれが、引っ越しの時に出る大型ゴミとなると話が別で、いちいち有料処分になっちまいます。大型家電だと1つにつき3000円~5000円で、大型・中型家具なら1つにつき400~2000円ぐらい。えー、シンプルに高いです。だってゴミの処理って「得るもの」ないですからね。「失う」ためにお金を払ってますからね。そんな不条理があっていいのだろうか。

これが引っ越しの大変さその2です。ゴミの処理にお金がかかる。リサイクルショップとかフリマアプリとか、代替手段もあるけど、その場合もいちいち一つずつ処理しないとで大変です。もう「要らないもの全部持ってってくれる屋さん」とかいないですかね? 地球の果ての深淵なる闇までゴミを持ってってくれるおじさん的な......

で、話が戻るけども、逆に考えると、普段の燃えるゴミとかを無料で出せてるのって、結構すごいことなのではと思います。あれのせいで感覚がバグってるだけで、本来なら物の処分にはお金がかかって当然なのかも。そんなことを思う毎日です。生み出すだけ生み出して、捨てるときに費用が掛かることには文句を言うというのは、我々現代人の甘えかもしれません。反省しような。

 

その3.諸々の手続きが大変

最後。引っ越しの大変さのその3は、住民票の転出だったり、ガス・電気の解約だったり、郵便局への住所変更届だったりの、諸々の手続きです。これがね、本当にね、もうね、ガチですべての気力をなくすレベルでダルいです。ダルすぎてここで解説する気も失せました。なぜ住居を変えたいというだけで、ここまで大変な目に合わなければならないのかと、本当に毎日思っています。引っ越しは大変だ!! これから一人暮らしをする人は、本当に、出ていく時のことを考えて物を買ったりしましょう。それが大事。

まあそんなわけで、ひたすら引っ越しへの愚痴でした。本当はまだいろいろ文句言いたいことはあるけれど、愚痴バッカなのはよくないのでこの辺で。本当はもっと明るい話がしたい。

 

 

来月頑張りたいこと:社会人に俺はなる!!

ネガティブな話を延々と続けてしまい、すみませんでした。次はもうちょっと明るい話題にします。

もうすぐ2月到来です。本当に早いもので、僕の就職前のモラトリアム(完全自由期間、通称「エンペラーフリータイム」)ももうすぐ終わりを迎えます。あと2か月! 実にあっという間の自由期間でした。

で、もうすぐ社会人になるということで、この2月は「社会人準備強化月間」としたいと思っています。今まで、Python強化月間なり将棋強化月間なりしてきましたが、2月は「社会人準備」です。じゃあどんなことをするの? というのを少しだけ書きます。

 

社会人に向けて、本を読んで勉強する

何を頑張るかというと、本を読んで勉強したいと思っています。偉すぎる。何を勉強するかといえば、大学職員についてです。僕は来春から大学職員として就職予定なので、それに関連する本を読んでおこうと思っています。

 

Q.どうしてそんな勉強を頑張るの??

 

A.僕が「真面目の極み青年」(「ゲスの極み乙女」の対義語)だから

 

 

そんなわけで、読もうと思っている本(実は既に少し読み始めている本)を簡単に紹介します。

 

① リック・アンダーソン著、宮入暢子訳『学術コミュニケーション入門 知っているようで知らない128の疑問』(アドスリー、2022年)

こちらは、「学術コミュニケーション」について解説した一冊です。学術コミュニケーションというのは、本書では、研究者が研究者に向けて己の学術成果を伝える際のコミュニケーションのこととして書かれています。要は、「学術成果が、いかにして他の研究者や世間に伝わっていくか」という話です。そこには大学図書館や出版社などのいろんなアクターが関わっているわけで、そうした流れについて解説してくれています。

僕はまあ、就職したとて希望した部署に行けるわけではないけれど、ひとまずこういう「学術支援」系に興味があります。研究者のサポートなどですね。ので、こうやって本を読んでみたりしているわけですが、思ったよりも知らない世界が広がっていて、非常に面白いです。

特に、個人的に感慨深いのは、こうした本は研究者の仕事についての解説でもあるのだけれど、自分が研究者を志望していた時は決して読もうとしなかったものということです。というのも、研究を頑張ってた時期は、自分の専門分野の本を読むことに必死で、そもそも「研究成果を伝えるとはどういうことか?」とかに関心を持つことがありませんでした。で、今、D進とか諸々を諦めて、事務職として研究に関わろうと思ってはじめて、こうしたことをきちんと知るようになったのは、なんか皮肉だなあとも思います。こういうことはまた、この本を読んだ感想会でも設けて、お伝えできればと思います。

 

現代思想2022年10月号 特集=大学は誰のものか

2つ目は『現代思想』の2022年10月号「大学は誰のものか」です。これもまた、ちゃんと読み終わったら感想会設けたいなあと思っています。主に「国際卓越研究大学」とか「大学ファンド」の問題を踏まえて、今の大学の現状がいかなるものかを論じた会ですね。

「大学」と一言で言っても、当然だけれど実際はいろいろと様々です。例えば、国から「卓越してるね!」と認定されて激しい競争に晒される大学もあれば、資金がかつかつで底を尽きそうな地方の公立大学もあるし、学長がよくわからん権力を握って独裁体制を敷いている私立大学の話もあります。日本の「大学」には本当にいろんな問題があって、この『現代思想』特集を読むと、その片鱗に触れられるという感じでした。普通に面白いので、また感想はどっかで書きたいと思っています。

どうでもいいけれど、日本の大学職員で、こういうのをちゃんと読んでる人ってどれぐらいいるんでしょうか? 僕は「真面目の極み青年」なので、ちゃんと読みます。読んで何かを変えられるポジションにいるわけでもないけれど、とりあえず優越感に浸るために読んでおきます。

 

佐藤郁哉『大学改革の迷走』(ちくま新書、2019)

最後。これも読んでおきたいなと思っているのが、ちくま新書の『大学改革の迷走』。新書でありながら、480ページ近くある大作です。ぎりぎり枕にもできそうです。

これはもうタイトルの通り、「大学改革」への批判ですね。まだちょっとしか読んでないけど、1980年ごろの議論にまでさかのぼって、丁寧に「大学改革とは何であったのか」「どこで迷走したのか」というのを解説してくれています。シンプルに勉強になるので、これもどこかで感想を書きたいところ。

まあこれも、「こういうの読んだところで、あなたに何か変えられるんですか?」と言われると、果てしなく微妙ではありますな。ただ、一応は大学に関わる者として、知っとくだけ知っておいた方がいいかな~~と思っています。ガチで何かを変えたいならそれこそ文科省とかに行くべきなので、いち職員にできることとかほぼ皆無なのだけれど...... でも「本を読む」ぐらいしか目立った取り柄のない人間なので、できることはやっておこうの精神ですね。勉強しておこうと思います。

他にも読みたい本はあるけれど、とりあえず入手しやすさからこんな感じで。来る2月は「社会人強化月間」にするつもりです。大学事務職員に俺はなるんや...... 感想とかも、余裕があれば書くと思うので、その時はまたよろしくお願いします。

 

 

1月のプレイリストの振り返り

最後!! 1月のプレイリストの振り返り。1月はあんまり、大した曲は聴いてないので、さらっといきます。

ちなみに、このサムネは祖母の家で飼っていたわんこです。この度、いろいろあって祖母の家で飼えなくなったので、県外の施設(ダルク)に引き取られたりしました。さようなら、クロよ.......

全体として、「めっちゃ好き」という曲はそんなにないです。よかったのを一つ挙げるとしたら、The Orion Experienceというバンドの、「Honeysuckle Kisses」になりそうです。


www.youtube.com

このバンド、結構好きです。この曲のほかにもお気に入りが3曲ぐらいある。何より、バンド名がかっこいいですよね。「オリオン・エクスペリエンス」ですよ。よくわからんけどセンスがいいように思います。

 

.......ちなみに1月は「邦楽強化月間」でもありました。普段より邦楽を聴いた月でもあった。

まず、個人的にここ最近一番推してるバンド、Laura Day Romanceから新アルバム(EP)が出ました。これもめっちゃよかったですね。特に2曲目のsweet vertigoがいいんだよな~~~~~~~~~~

 

Laura Day Romanceに加えて、1月はカネコアヤノも割と聴いてました。皆さん、カネコアヤノ、ご存知ですか? もうこの質問自体が無礼に当たるかもしれないですね。僕の周囲だと、本当にみんながみんな聴いてるので、もうこの世にカネコアヤノを知らない人はいないのかもしれません。それはさすがに言いすぎか。

カネコアヤノも、つい先日新アルバムが出ました。「タオルケットは穏やかな」です。

本当に、これはわざわざ書くことではないので、じゃあ何で書くんだよという話にもなるのだけれど、個人的にはカネコアヤノは「そんなに好きではないかな?」という感じです(本当になぜわざわざそんなことを書くのか.......)。でも一応聴いてはいます。皆さんもぜひ聴いてみてくださいね。ハマる人が続出してますよ。

 

 

以上

そんな感じです。今回もまた、ボリューミーになってしまいました。反省。

振り返ってみても、1月は本当に、書くことがなかったです。2月は頑張って、「ブログ強化月間」にもしたいですね。また本の感想を書いたりしたいものですな.......

更新がいまいちになっている当ブログですが、古参の方も新規の方も、ぜひ見捨てに見守っていただければと思います。来月こそ頑張りますので、、、それでは今日はこの辺で!!

 

 

 

 

 

 

 

 

2022年の振り返りと、来年の抱負

ども!! いよいよ2022年が終わらんとする今日、皆様いかがお過ごしでしょうか。もう年越しですよ! 年末って、ただ「年が変わる」というだけの現象なのに、掃除したり実家帰ったり色んな料理作ったりで、コスパが悪すぎると思うのは僕だけでしょうか。もっと褒美が欲しい。しかも2022年→2023年って、何もめでたい感じがしないですね。覚えやすいから一生2022年(令和4年)じゃダメなんかな。それだと年齢数えられなくなるからダメか。

さて、久しぶりの更新になってしまい、大変申し訳ありません...... 特に「11月の振り返り」の記事をサボったのは、大変よろしくなかったと思っています。その辺の反省も踏まえて、本日は「今年1年を振り返ろうの会」になります。

2022年は皆さんにとって、どのような1年だったでしょうか。僕はこの場を借りて振り返るので、皆さんも各自、勝手に振り返っておいて下さい(振り返るのは大事ですよ)。また最後にGoogleフォームを置いておくので、気が向いた方はぜひぶん投げてみてください。

 

 

 

2022年の振り返り・反省・まとめ

今日はそんなに長くしないつもりです。内容としては、今年1年のよかったこと今年1年の反省点、そして来年の抱負の3本立てです。脳内の海馬やらなんやらを総動員して、思い出していきたいですね。それではよろしくお願いします。

今年1年のよかったこと

① 就職先が見つかった!!!

2022年、もっともよかったことはこれですね。無事に就職先が見つかりました。よかったよかった。

実はこれ、2021年に建てた目標でしたが、今年になってようやく達成することができました。

↑これです。

こちらが2021年の抱負だったわけで、じゃあ今年(2022年)の抱負は何だったかというと、

去年の今頃の僕、大丈夫か?  まあいろいろあったので、仕方ないとは思いますが、、、皆さんも自分の人生に絶望的になってはなりませんよ。

そんなわけで、こうした暗黒精神状態から脱せたのも、ひとえに就職先が見つかったことが大きいです。就職先が見つかるというのは、単に「働く場所が見つかった」というだけのことではないですからね。これすなわち、①これからの収入源の確保、②自身の社会的ポジションの確保、③憎き就活からの脱却などの、色んな要素の詰め合わせです。だからこそ、これが達成されたとき、心にもたらされる安心感が爆強だというわけですね。

今年はまあ、就活も比較的順調に行ったし、心を病むようなこともなかったので、よかったです。もし今年も就職先が得られなかったら、ジャパニーズJOKERになってこの社会に復讐でもしてやろうかと思いましたが(アカデミー賞も獲れる)、そういう事態にならずに済んでよかったです。これが2022年、最もよかったことですね。

 

betweeeeeen.hateblo.jp

↑当時書いた記事。

 

修士論文を提出できた!!

よかったことの2つ目は、修士論文を提出できたことです(おめでとう)。無事に修士課程を修了することができました。この修士課程も、だいぶ僕の心を昏くさせる要因だったので、それを退治することができてよかったです。

ちなみに去年の今自分の僕は、ちゃんと研究室に行っていたようです。19時-21時半で指導教官と修論の打ち合わせがあったため...... でも電気がたくさん灯いているということは、珍しいことではないんだろうな!!

修論は確か1月7日ごろに提出だったため、「今年の出来事」として振り返るには、あまりに一瞬過ぎるような気もします(書いていたのはほぼ去年になるし)。ただこのあと、2月初めまで審査や公聴会が続いたり、その後もすこーしだけ書き変えたりしていたので、やっぱり今年の出来事だなと思います。

1年を振り返ると、この1・2月は特に、「ゴミみたいな修論を出した(「みたいな」というのは嘘で、実際には「ゴミを出した」の方が適切かもしれません^^;)」ことのメンタルショックで鬱気味だったので、この2ヶ月は2022年の中でも「暗黒期」に分類されています。

 

↑ちなみに図にするとこんな感じ(謳歌の字が間違ってる......)

 

まあそれでも、修論に決着を付けられたことは、「この2年間の総決算ができた」ということでもありました。学部時代から数えると6年間ですね。そうした何か大きなものを、挫折することなく一応は残せたことは、これからの人生においても大きな布石(負責ではないよ)になるのではないかと思います。改めて、頑張れてよかったことだなあとしみじみ感じます。ありがとう修論!!! 

 

betweeeeeen.hateblo.jp

↑その頃の記事(恥ずかしいので、自分では読み返せていない)

 

③ 新しいことにたくさんチャレンジできた

上の図で言う「自由を謳歌する期」に入れたおかげで(本来なら10月から働くべきではというご尤もな指摘はともかく)、たくさんのやりたかったことにチャレンジすることができました。Pythonの勉強をしたり、ゆっくり動画作成に励んだり(これについては後述)、漫画喫茶に籠もったり、4月に書いた投稿がちょっとだけバズったり、あとはまあ、心ゆくままダラダラ過ごしたり......などができました。ただダラけるだけでなく、大学の演習に顔を出たり、新しいバイトをやってみたり、などもできたのがよかったですね。

個人的に、今年やってみてよかったことのNo.1は.......地味に4コマ漫画の作成です。あれによって、なんか新しい可能性が開けた感じがありました。最近は全然描いていないけれど、でも普段のぼーっとしてる時間なんかに(バス乗ってるときとか)、「このテーマで4コマ描くとしたら、どういう構成にするだろう?」などと考えるようになりました。その時間が意外と楽しいです。問題は、画力がなさ過ぎて思いついた構成を現実にできないことですが、それでも、「これから開拓する余地のある趣味」にはなったように思います。奥行きのある趣味っていいですよね。

 

久しぶりに、ザッと描いたけど、やっぱり難しいなと思います。特に3コマ目がごちゃついたのが反省点です。4コマ目のオチも、ちょっと字が小さくて伝わりづらいですね(あと画質が微妙に悪い)。はい、精進します。

 

④ 総合的に楽しかった

最後に、今年1年は、総合的に楽しかったです。それが何より一番ですね。ここ3年ぐらいは、卒論で心を疲弊したり、就活で心を摩耗したり、修論で心を壊したりしていたので、1年通して「楽しかった」と言えるのは、本当に貴重なことだと思います。今年1年、僕に関わって下さった全ての人に感謝申し上げます。ありがとうございました。特に日頃からたくさんお世話になった、バイト先の人と研究室の人に感謝ですね。

 

 

2022年の反省点

えー、楽しい時間は終わりました。ここからは今年1年の反省点です。自分のダメだったところを振り返り、来年以降に繋げていきたいです。

 

反省① 普通に堕落していた

反省点その①は、時間をあんまり有効活用できなかったのではないか、ということです。普通に堕落した日々を送っていました。もう少し、自由な時間を、自分のため他人のためと、有意義に使えたのではないかと反省しています。

この点の反省点はいくつかありますが、第一に、面倒事を放置するクセが付いた、というのがあります。自由に過ごせる分、締まりのない生活習慣が身についてしまい、部屋の掃除とか全くしなくなりました。洗い物とかもずっと放置しちゃってるし、寝るのも遅ければ起きるのも遅かったです。今日も明日も同じような日々が続く分、「まあ明日やればええか」の精神が身についてしまい(そして結局やらない)、だらしない生き方になってしもたと思っています。ブログの更新とかサボってたのも、そういうところですね。

それにプラスして、健康面での堕落も大きな反省点です。シンプルに体重が増加し(おそらく5kgぐらい太った)、慢性的に運動不足で、視力もさらに悪くなり、あとアルコールによって肝臓がダメージを受けていることも発覚しました。「健康的」の3文字からはほど遠い生活であった。これは、本当に、よくなかったですね。

 

betweeeeeen.hateblo.jp

↑その頃の記事(なんだこのタイトル)

 

反省② 学問的な関心が消失した

反省点の2つ目は、反省....なのかわからないけど、学問的な関心がみるみるうちに消えていったことです。だいたい6月ぐらいから、もう自分の研究とかどうでもよくなってしまい、8月頃には専門にしていた法哲学への関心もほぼ消え失せていました。本当はこのブログでも、「法哲学覚え書き」というシリーズを続けたかったのだけれど、読者より先に僕の興味関心が失せてしまい、「これやって何になるんだ?」との思いで続けられませんでした。大きな反省点ですね。

就活をしていた頃は、「自分は社会に出ても、学問的関心を抱き続けるだろう」となぜか確信していました。働きながら趣味でゆっくり解説動画作ったるぞ!! 的な。ただ実際は、もう細かい専門的な話とか本当にどうでもいいや......となりがちです(哀しい)。今まで何で、あんなに細か〜〜い話を追っかけていたんだろうと、逆に不思議でもあります。専門書とかもだいぶ読めなくなってしまいました。

おそらくもう、「研究」とか「探究」というものに、疲れたのではないかと思います。この「究」がくせ者で、こいつ「究める(きわめる)」とかほざいてますからね。新選漢和辞典によると、「究」には「最後までつきつめる」という意味があるらしいですよ(大学入学式で総長が語ってそうな蘊蓄ですね)やってられっかよ!! というのが現在の正直な感想ですね。

とはいえ、研究の関心は消失しても、読書や知識収集の関心はかろうじて残っています。これからは「究」することはなくても、より広く浅く、色んなものごとを拾っていきたいと思っています。

 

反省③ 人間的な徳があんまりなかった

これは非常に個人的な反省点なので簡単に済ませますが...... ちょっとあんまり、他人と真摯にコミュニケーションを取ることができていなかったように感じていて、その点を反省しています。己の心が歪んでいたなあと思うこと多し。

特に、来年以降は、「面白いからやっちゃう」というのを減らしていきたいと思っています。このブログでもそうなんですが、なんか「面白いやろ」と思ってやったことが、実は迂闊さや軽率さがたっぷりだった......というのが、しばしばあるように思います。反省。具体的な事例を挙げられないのが申し訳ないんですが、ともかく、そうした反省を胸に、来年以降はやっていきたいと思います。何もかも「ネタ」にすることへの反省というか.......

唐突なんですが、最近ハマっている漫画に波よ聞いてくれというのがあります。実家に帰ってきて暇なので読んでるんですが、その中で、

「他人に何度も迷惑をかけて生きてる人。大事な人を傷つけてしまった人。人生の選択を間違いまくっている人。とはいえ自分の人生なかった事にはできないし、なかったことにはしたくない。ただただ挽回したい。そんなダメ人間の集う、人生リハビリ番組になる予定ですうう」(3巻22話より。太字強調は引用者)

というセリフがあって、僕も「なかったこと」にはできないので、せめて挽回していこうと思いました。何が言いたいかというと、『波よ聞いてくれ』はとても面白い漫画なので、ぜひ皆さんも読んでくださいということです。いやそういう話じゃなかったかもしれない。

ともかく、反省を胸に、来年以降は頑張っていきます。

 

来年の抱負

来年の抱負は......具体的なことは、年が明けてからまた言おうと思いますが、ひとまずは「頑張る」です。何を頑張るかと言えば、「とにかく頑張る」になります。頑張りましょう。

というのも、なぜこんなふわっとした抱負かというと、来年以降の生活の見通しがよくわかってないからですね。とにかく「東京で働いている」以上のことが分かりません。仕事がどれぐらい過酷なものかもよく分かってません。ただ1年目なので、最初かなりしんどいことは覚悟しています。新生活、頑張って乗り切るというのが、とりあえずの目標になります。

......どうでもいいですが、「頑張る」って不思議な言葉だなあと思います。漢字で書くと「頑なに張る」ですからね。もう少し、天然素材のように柔らかくしなやかな人間になりたいと思う身としては、頑なに張り続けるのもいかがなものか、と感じたりもします。一説によると、「頑張る」は単なる当て字で、もとは「眼張る」あるいは「我を張る」だそうです(前者が有力説)。もし頑張ることが「我を張る」ことなら、ここ数年は頑張りすぎてきたぐらいなので(そして軋轢を起こしてきた)、来年は「頑張らず」の方がいいかもしれません。よくわからないですね。

 

 

以上!!

最後に、今年の漢字を発表して終わりたいと思います。

 

betweeeeeen.hateblo.jp

↑ちなみに去年の漢字は、「鬱」だったらしいです。去年の僕、大丈夫か?

今年はいいことがたくさんありました。その反面、テンションが上がって調子に乗ってなんかやらかしたりとかもありました。でも全体的には楽しかったので、

 

僕の今年の漢字「躁」ということにしておきます。去年とセットでいい感じですね。

 

とりあえず、2022年はそんな具合です。ブログの更新等、少なくなってすみませんでした。

来年はおそらく、また単身東京に行くことの心細さから、更新が増加するのでは内かと思います(孤独なときほどブログのモチベは高くなる)。そんなわけで、今年の僕に付き合ってくださったことを感謝しつつ、来年以降もよろしくお願いします、という感じです。あと正直言って、晦日はこんなブログを読んでる場合ではないと思います。悪態もついたところで、それではよいお年を!!

 

 

 

 

 

 

 

 

売れてる新書を読んでもの申す老害修士卒の会:山口尚『難しい本を読むためには』読みました

ども!!! 11月にしてはそんなに寒くないな〜〜なんて嘯くこの頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。今年の京都はね、今のところそんなに寒くないですね。昨日も今日も最高20℃越えてるらしいです。ただ来週からが寒さ本番らしいので、もう全てが嫌になってきてます。本当に。

久しぶりの更新になりますが、今日は「読書感想会」をやっていきたいと思います。この頃、こういう読書感想、ずっとやっておりませんでした。理由は「もうどんな本を読んでも虚しさが募るだけになったから」というものでしたが、でも新書なら、売れてる新書なら読めるだろうということで、頑張って1冊読み切りました。今日はその感想を書いたりになります。

ちなみに、何の本を読んだかというと、それがこちら。

山口尚『難しい本を読むためには』(2022,ちくまプリマー新書)です。周囲で人気だったので、僕も読んでみました。おもろかったです。地味に著者の山口さんと大学院が一緒でした。

この本、ちくまプリマー新書ということもあり(”プリマー”は入門書という意味らしい)、内容が平易でかなり読みやすかったです。で、参考になる点や面白かった点も多かったので、それらを紹介したりしていきます。

......ちなみに今回の記事のタイトル「売れてる新書を読んでもの申す、老害修士卒の会」ですが、ガチで「もの申す」わけではなく、なんかそういう会があったら面白いなぐらいのやつです。なんというか、修士まで出た人間が、新書(の中でもかなり一般向けのもの)を本気でレビューするというのが、ちょっと小っ恥ずかしいので、、、 それで自虐的なタイトルになってるだけというか。でも、売れてる新書を読んで感想を書くというのは、ブログの更新の形式として非常にやりやすいと思ってるので、今後もやっていけたらと思ってます。

続きを読む

10月の振り返りとジャカジャカサウンド

ども!! ついに今年も残すところあと2ヶ月となった今日、皆様いかがお過ごしでしょうか。寒いっすな!! 毎年毎年、ヒートテックを何枚か買い足しているはずなのに、次の冬にはどこからも出てこないんですが、あの現象なんなんでしょうね。

さて今日は10月の振り返り記事です。10月は何していたか、そしてどんな音楽を聴いていたかを振り返るだけです。最近、投稿がいちいち長めになりがちな傾向があるので、今日はサクッと行きたいと思います。頑張ります。

 

10月、何をしていた?

10月、色んなことをしてました。この10月を一言で表すならば、僕にとっては「再始動」だったと思います。大学が夏休みだった8,9月に対して、10月は色んなことが動き始めました。それまでは、だらだらとタコやクラゲのようにただ目標もなく漂うだけの日々を過ごしがちだったけれど、10月からは、気を引き締め直せたところがあるように思います。

というわけで振り返りです。

続きを読む

狂ったハカセが勘で教えるPowerPointの使い方講座:”スライドマスター”をマスターしよう

【本日の登場人物】

ハカセ

図書館大好きハカセ。大学の図書館でアルバイトをしているよ。週休3日で、暇な日は意味も無くパワポで遊んでるから、資料作りにもちょっとだけ詳しいんだ!

最近は朝から晩までスプラトゥーンで発狂しているよ。

 

リブ子ちゃん

近所に住む元気いっぱいの女の子。図書館が大好き!! 暇な時はハカセのところに遊びに来て、話相手になってあげたり毒を吐いたりしているよ!

スプラトゥーンではペナアップリッターで死体の山を築いている。

 

スライドだめ男くん

PowerPointの使い方に困ってる大学3年生。だめなスライドしか作れない。今日は「教えたがりの暇人がいる」と聞いて、変人観察を兼ねてハカセのところにやってきたよ。

クアッドホッパーで0キル17デスするなど、スプラトゥーンのスライドもだめだめ。

 

続きを読む

野生のタコやクラゲのように無気力に生きる日々の反省

ども!! ヒートテックを出したり閉まったりしているこの頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。ガチガチに寒い日が来たと思ったら、そうでない日もやってきて、忙しいですね! 最近もうよくわかんねえよ!!

えー、随分久しぶりの更新になってしまいましたが、こうした習慣的に行っている行いは、たとえ何日か忘れてしまっても、何ごともなかったかのような顔で続けることが大事と心得ています。ぐだぐだと続けられなかった言い訳を並べない。「は? 昨日も更新してましたけど?」と言わんばかりに、何ごともなかったかのような態度でやっていくのが肝心ではないでしょうか。

今日は簡単な近況報告と、最近のお悩み相談の話になります。「このモラトリアムを、無為に過ごしすぎな気がするけど、どうなんでしょう?」的な。僕は来年の4月まで、完全な暇人フリーター状態なんですが、こういう何の義務も負わずに自由に過ごせる時間、皆さんならどう活用しますか? 僕はタコのように無気力に過ごしているけど、それでいいんだろうか的な。今日はそういうことを、まあ軽い感じでやっていきたいです。

続きを読む

このごろ観た映画の感想:『スーパー!』『タクシードライバー』『ワイルド・ローズ』『雨の日は云々』など!

ども!!! ジトジトと雨の降り続けるこの頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。秋っぽく、なっちまいましたね、、、あとは段々寒くなって、日も短くなっていくだけですよ。寂しいな!!

今これを書いているのが9月8日ですが、明日9月9日はスプラトゥーン3の発売日です。ので、僕はしばらくバンカラ地方に旅立ちます。探さないでください。ブログも多分書けない(書かない)だろうなあと思って、今日の内に軽く更新しておこうという心づもりです。

内容は、最近見た映画の感想です。

 

藤本タツキにはなれませんでした

betweeeeeen.hateblo.jp

 

前回の更新で、「藤本タツキに俺はなる」と宣言したとおり、毎日1本は映画を観るというのが、この頃の目標でした。なぜ藤本タツキなのかというと、タツキ作品では映画に精通した人物が度々出てくるからですね。僕もそうなりてえなあって。よくわからんという人は『さよなら絵梨』でも読んでみましょう。

で、頑張って1週間は、このチャレンジを続けたわけですが、4日目ぐらいから頭がおかしくなりそうでした。昨日の夜に映画を観たのに、今日の夜もこれから観て、さらにまた明日も何か観るのかと思うと、はっきりいって精神的負担がやばいです。情緒がぶっ壊れる。とりあえず7日間は頑張ることを目標として、6日目あたりからはモウイヤダ.....となりつつも、なんとかやり遂げました。1週間が限界ですな。これをやりながら呪術の練習をした虎杖くんはすごいと思います。

ちなみに、観た映画としては、

  • 1日目:『メッセージ』
  • 2日目:『ラストナイト・イン・ソーホー』
  • 3日目:『勝手にふるえてろ
  • 4日目:『スーパー!』
  • 5日目:『タクシードライバー
  • 6日目:『ワイルド・ローズ』
  • 7日目:『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』

という感じ。規則性とかはなく、「前から観たいとは思ってたけど、なんだかんだ観てなかった映画」というのを消化していきました。

前半3つは前回感想書いたので、今回は後半4つについて書きます。4つも書くの? と思うかもしれないけど、1つ1つは短めにいくのでご安心ください。多分、短めに頑張ります。

 

最近観た映画たち!!

① 『スーパー!』

1つ目は『スーパー!』。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』などを手がけるジェームズ・ガン監督の作品で、『JUNO』や「アンブレラ・アカデミー」に出ているエレン・ペイジも出演しています。

【あらすじ】
冴えない中年男性のフランクは、ある日美人の妻をドラッグディーラーのマフィアに寝取られてしまう。妻は完全に自分の意思で出て行ったのだが、「さらわれた」と都合よく解釈したフランクは、真っ赤なコスチュームを身にまとい、深紅のヒーロークリムゾン・ボルトとして、街の悪党に立ち向かっていく.....

クリムゾン・ボルトの怒り!! あらすじを観て思った方もいるかもしれないけど、だいたい『キック・アス』と同じです(公開時期も同じぐらいらしい)。正義の想いに駆られた一市民が、何の特殊能力も無いのに悪に立ち向かうという話。『キック・アス』と違うのは、こちらが中年男性(ティーンではない)ということと、「寝取られた誘拐された妻を取り返しに行く」という、若干身勝手な個人的な動機で動いていることとかですかね。

全体的に、小太りの中年男性が真っ赤なコスチュームを着て、悪党をレンチで滅多打ちにしながら「クリムゾン・ボルト」を名乗っている、そのシュールさが面白いです。あと、途中でクリムゾン・ボルトには、ボルティーというバディができるんですが、彼女がマジで頭がおかしくて、それも面白いです。どうしてこうなった.....という感じで。

ヒーローものなのに、悪を打ちのめす爽快感はなく、むしろ現実のうまくいかなさややりきれなさが漂う本作ですが、そういうところが魅力だと思います。ちょいマイナー映画だけど、王道映画にはない面白さがあって面白いです。

ciatr.jp

ちなみに、僕はこの映画を↑のサイトの紹介で知りました。こういう、ナヨナヨしていて、冴えないしどこか頼りないけど、やるときはやる系の主人公がめっちゃ好きです。

この映画、実はここ7日間で観たものの中で一番好きで、本当はもっとその魅力を語りたいんだけれど、長くなっちゃうので今日は控えて次に行きます。

 


www.youtube.com

ちなみに皆さん、映画の予告編、観る前に確認する派ですか? しない派ですか? 僕はネタバレになっちゃって気になるので、あんまり確認しない派です(鑑賞中に、「あの予告のシーンがそろそろ来るんだな」とか考えちゃって、集中できなくなりがち)。

 

② 『タクシー・ドライバー』

次に観たのが『タクシードライバー』。名作と名高い本作ですが、僕は観たことがありませんでした。この年代の映画だと、『ロッキー』とかめっちゃ好きです(いい映画だよな)。

先に紹介した『スーパー!』の評判を調べたときに、これが「『タクシードライバー』と似ているというもの」があって、そういえば『タクシー・ドライバー』って観たことないな〜と思って観ました。確かにちょっと似ているところはあったね。

【あらすじ】

不眠症の青年トラヴィスは、どうせ夜眠れないからとタクシードライバーを始める。ドラッグや売春が横行し、いかにも都会の汚さが詰まったような街で、トラヴィスは次第にある計画を考えるようになり......?

非常に有名なこの映画なんですが、率直な感想としては、難しくてよくわかりませんでした。正直なところ、主人公のトラヴィスが何考えてるか全然わかんないです。そしてそれが怖いです。トラヴィスは途中から、銃を買い集めたり体を鍛えたり、とある計画に向けた準備を進めているみたいなんですが、その計画がなんなのかも明示的に明かされることはなく、全体的に「おん?」という感じでした。でも、「わかりづらいからつまらない」ということはなく、ちょっと難解ではあるけど、普通に映画として面白かったです。

専門的な分析とかは、その道のプロに任せるとして、僕自身の思ったこととしては、ちょっと「弱者男性論」っぽいなということがあります。主人公トラヴィスの台詞で、「何をしていても寂しさがつきまとう」というのがあるんですが、なんとなくその感覚は僕も分かります。誰からも相手にされない寂しさとか、それが暴力的な形で発露する様子とか、最近のジェンダー論(男性論)とかとも繋がるところがありそうだと思って観てました。

あと目に付いたのは、都会の汚さですね。これ舞台はニューヨークらしいんですが、僕もこの前東京に行き、渋谷とか上野で都会の汚さ(と怖さ・不穏さ)を体験してきたので、これを憎むトラヴィスの気持ちが「わかるわ〜〜〜」という感じでした。この映画、ずっと雨が降っていて、なんとなくイヤ〜な感じに満ちているのも見どころだと思います。

本当は時代背景とか、ベトナム戦争とかとの関連で語れればいいのだけれど、そういうのは既に色んな人が色んなところでやっているはずなので、僕としてはこの辺で。まあこの期にちゃんと観ることができてよかったです。

 

③ 『ワイルド・ローズ』

  • 制作年:2018年
  • 監督:トム・ハーパー
  • 主演:ジェシー・バックリー
  • ジャンル:歌!!!
  • 視聴手段:U-NEXT
  • 面白さ:めちゃ感動した

次は『ワイルド・ローズ』。スコットランドグラスゴーと、アメリカのナッシュビルが舞台です。そしてカントリー&ウェスタミュージカル映画でもあります。

【あらすじ】

グラスゴーで生まれ育ったローズは、アメリカのナッシュビルでカントリーの歌手になるのが夢。ただ、1年間刑務所に服役してしまい、その間に2人の子供たちの心は離れるし、ライブの仕事もなくしてしまうし、社会復帰もうまくいかない。そんな中、なんとか歌手としてデビューするチャンスを手に入れるが、夢を追うことと母として生きることの間で葛藤し......

という感じ。ローズ役のジェシー・バックリーがマジで歌がめちゃくちゃうまくて、そこが本当にすごいです。カントリーとか聴いたことなかったけど、ちょっと興味持ちました(でもアメリカのカントリーミュージックって政治的保守色が強いとかなんとか)。


www.youtube.com

これも『スーパー!』『タクシー・ドライバー』と同じで、主人公がちょっと破天荒すぎて、感情移入しにくい場面も多々あります。正直、子育てを放棄して歌の練習に行くのはどうなんだ.....とか。

ただ、この映画の裏テーマとして、貧困の再生産というのがあるように思います。実は主人公のローズも、シングルマザーの元で育てられて、家もかなり貧しげ。ローズのお母さんは20年間パン屋で働いています。住んでる家もザ・低所得層という感じ。

そしてこの映画、音楽の街グラスゴーが舞台となっています。グラスゴーというのは、ヒットしたミュージシャンを多数輩出している街として有名で、僕の好きなアーティストだと、ベルセバとかトラヴィスとか。映画『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』(この映画めっちゃ好き!!!)も、ここグラスゴーを舞台としていますね。


www.youtube.com

そんなわけで、一部のインディーロック・オルタナティブロック好きとしては、グラスゴーというのは「華やかな音楽都市」という印象が強いんですが、実際は格差が激しかったり、やたら寿命が短かったりする都市でもあるらしいです。↓の記事なんかにそういうことが書いてあります(どれぐらい本当かはわからないけれど)

gigazine.net

で、今回の映画『ワイルド・ローズ』も、どちらかというとこの「グラスゴーの負の側面」に焦点を当てている映画でした。富裕層の豪邸などもある一方で、貧困にまみれた集合住宅も存在し、そこから抜け出せない人々もいる。そんな「生まれた土地とどう向き合うか」というのも、この映画のテーマとして設定されているように思えて、そこで主人公が出した答えも非常に感動的でした。めちゃいい映画だったよ!!!

グラスゴーについては、こんな本も存在していて、面白いです。

 

④ 雨の日は会えない、晴れた日は君を想う

 

ジェイク・ギレンホーーーーール!!!!(グリフィンドールのノリ)

 

最後は『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』。これもずっと観ようと思ってたけど、何気に観ていない映画でした。原題は『Demoliton』。意味は「取り壊し」で、こっちはそのまんま映画の内容なんですが、この邦題はどうなんでしょうね。まあありっちゃありなのかもしれません。

【あらすじ】

交通事故で妻をなくしたデイヴィスだが、なぜか悲しみが湧いてこない。妻からは生前「無関心」とよく言われていた。そんな中、義父から言われた「不調の原因を特定したければ、まず分解せよ」という言葉を思い出し、身の回りのものをひたすら分解・破壊していく。そんな折、自販機へのクレームを通じて、とある女性と知り合っていくが.....

毎度思うけど、この【あらすじ】を自分の言葉で書くの、地味に大変です。もうしたくないです。

内容としては、邦画の『永い言い訳』がだいぶ近いなあと感じました。どちらも妻を亡くた男性の話で、悲しみがすぐにはやってこず、他人との関わりを通してそれを実感していく物語ですね。「結婚生活と死別」というのはなかなか重いテーマで、『永い言い訳』は常時どんよりした不穏な空気が漂っているのだけれど、こちらはどちらかというと爽快感も感じられて、観ていて楽しい映画となっています。絆って、よいよね。

本作の魅力ですが、やっぱりジェイク・ギレンホールだと思います。『ブロークバックマウンテン』とかもそうだけど、こういう感情を出すのが不器用な男を演じるのがめちゃくちゃ上手いというかなんというか。途中から「気でも狂ったか??」という挙動を始めるけれども、最後の方はその悲しみとかもしっかり伝わってきて、やっぱりいい役者だなあと思いました。

どうでもいいけど、今回観た4作とも、どこか主人公が狂ってる系でしたね。素直に感情移入をするのが難しいというか(その前に観た『勝手にふるえてろ』もそんな感じだったね)。映画の主役たるもの、やはりこれぐらい狂っていた邦画いいのかもしれません。

細かい感想はいろいろあるんだけれど、とりあえず全体としてはそんな感じです。普通に面白いというか、安定感を持ってみられる映画でした。

 

 

以上!!!!

早くバンカラ地方に行きたいので、とりあえず今日はこんな感じです。

この4作、どれも面白かったけれど、一番好きなのは『スーパー!』です。その次に『ワイルド・ローズ』で、次が『雨の日は云々』、最後が『タクシー・ドライバー』かなという感じ。全部面白かったけどね!!あえて順番付けるならこうなるかな。

正直、毎日映画を観るというのは、思っていたのの数倍体力と精神力を要するものでした。もうちょっと若いとき(18〜20歳ぐらいのとき)は、バンバン映画観られていたけど、最近はもうキツいですね。情緒がね、安定しなくてね。これからも精神的に余裕のあるときに、ちらほら観ていく感じにしたいと思います。

今思いついたけど、またGoogleフォームを置いていくので、よければおすすめの映画教えてください。コメント欄に書くのでもOKです。ついでに「こういう映画のジャンル・傾向が好きなんだ」という自己分析も教えていただければと思います(僕は冴えないなよなよ男が頑張る映画が好き)。そんなわけで、我々の集合知を結集させていきましょう。

 

 

 

↑サムネように急遽作った画像。