浅瀬でぱちゃぱちゃ日和

全部日記です。大学院でいろいろやってました。今もなんだかんだ大学にいます。

大学院生→社会人になって1年目の感想

ども!! 令和5年度も最終日となる3月31日、皆さんいかがお過ごしでしょうか。元気ですか!! 明日から新年度ですよ。準備はいいですか。明日はエイプリルフールでもありますね。嘘の準備はできてますか。エイプリルフールって嘘をついて仕事を休んだりしてもいいんでしょうか。多分ダメですよね。

 

今日は皇居のあたりに散歩に行きました。このビル群、ちょっと『500日のサマー』でサマーがトムの腕に描いていたやつに似ていると思いましたが、改めて見ると全然そんなことはなかった。

 

この頃、暖かい春の訪れを感じつつ、東京で働き始めてもう1年が経つんだなあという感慨に浸っています。正直めちゃくちゃあっという間でした。もう明日からは社会人「2年目」の人間になります。1年目だから・新人だから、という特権を使えなくなるとよく言われますが、別に自分の部署に後輩が来るというわけではなくまだまだ最年少なので、この特権を振り回していこうと思っています。

で、最近日記的な投稿をしていなかったこともあり、今日はこの1年の振り返り的な投稿です。この頃は1年間働いてみて、大学院時代の暮らしとの違いなんかに思いを馳せています。大学院→社会人になってどうだったかとか、そういうことを書いていきます。

 

大学院時代との一番の違い

3月末現在、年度末ということで仕事が繁忙期に入っており、なかなか慌ただしい日々を送っています。残業も日に一時間以上はするようになってきました(基本的に職場が白凰ホワイト様なので、平均的な月残業時間は15時間ぐらいなのだが、今月は30時間行った)。家事とかもだんだんおざなりになってきました。

で、そんな折に、大学院時代のことを思い出すことがあります。あのときはどんな生活を送っていただろうかと。そこで思うのが、大学院時代と今の生活を比較すると、今の生活のほうが圧倒的に、

苦しさがない

というのがあります。このことを最近実感しています。

大学院時代は、毎晩眠りに付く前に「明日はこれをやらなきゃ」というタスク一覧を頭に思い浮かべていました。午前中は授業で扱う論文を読んで、午後には今日見つけた自分の研究用の論文を読んで、夜は院ゼミ用の翻訳を作って...... と常に「次にやること」に追われていた実感があります。それで「どう考えても時間が足りない」「でもやるしかないんだよ」と焦りばかりが生じ、ひたすら眠れないという日も多かったです。特に就活をやっていた時期はヤバかった。。。毎日が不安の塊でした。

で、最近は仕事がハンボーキ・ハンボーキですが、この「寝る前に明日のタスク一覧を思い浮かべる」という作業はマジでないです。本当になくなったなーと感じるこの頃。

仕事が日常生活を圧迫するほど多忙ではないということもありますが、それ以上に「仕事のことは仕事のときに考えればよい」というメンタルが身についていることが大きいです。大学院にいたときは、いわゆる「定時」の概念が自分の中にありませんでした。24時間、どこかしら、心の片隅でやるべきことを考え続けていたと思う(あの本読まなきゃ.....とか、本当はこんなことしてる場合じゃない...... とか)。そんなフルタイム体制の焦燥感が今はなくなり、仕事のことを考え始めるのは出勤打刻をしてからで、退勤打刻をしてからはもう仕事のことは全く考えなくなっています。では何を考えているのかというと、またγGTPの数値悪くなってたらどうしよ〜〜〜とかそんなことばかり。

大学院生のときは、「曜日」の概念もあまりなかったです。平日と土日の区別がほとんどなく、せいぜい図書館が早く閉まるかどうかぐらいの違いしかなかった。だから今日も明日も同じような日という感覚なのに、「本当はもっとあれをしなきゃ、これをしなきゃ」という焦りばかりやたらと詰まっていた日々でした。

で、しばしば大学院進学はモラトリアムと呼ばれます。僕もそういうふうに考えておりました。ただ、この頃思うのは、この1年を振り返ってみると、必ずしも「学生時代=楽、社会人=苦」というわけではなく、むしろ自分にとっては大学院時代のほうがよっぽど苦しさが多かったなということです。ゆえに1年を振り返ってみても、「仕事が始まってツライ。大学院生のときは良かったな〜〜」といった気持ちは全然沸かないです。この一年は、気持ち的にはだいぶ楽で、なんと不眠症もかなり改善されました。

このように大学院生時代の方がだいぶしんどかったというのは、結構意外性がある話というか、あまり言われることがないように思うので、書いておこうと思った次第です。

ちなみに、じゃあ仕事がめちゃ楽しいのかと言うと、別にそんなことはなく、普通に楽しくはないです。ただ、お仕事は今のところ、「やることをやっていればよい」というのがあります。それに対し大学院時代は「常に自分から何かを探しに行かなければ」という、自分が試されているという感覚がありました。特に、自分が研究者に向いている・向いていないということにずっと悩んでいたし、その意味ではそもそもあまり適応できていなかったのかもしれないですね。

betweeeeeen.hateblo.jp

↑大学院生活の振り返り記事。キングダムの趙王のように暗い。

 

将来の見通しについて

この頃の悩みについです。先ほど、仕事にはあまり苦しみがないということを書きましたが、「悩み」はあります。その悩みは(ありきたりですが)キャリアや将来性についてのものですね。

僕は現在大学職員をやっているわけですが、どのような仕事に携わるかというのは、そこまで自分では選べないです。それは主に人事課に掌握されております。今は財務系の仕事をしているけど、入試課に行けと言われれば入試課に行くし、学生支援に行けと言われれば学生支援に行きます。ある程度希望は出せるけど、叶うかどうかは結構運次第なところがあります。

で、そうすると「自分が数年後にどういう人間になっているか?」というのが、結構想像しづらいです。自分がこれから何者になっていくのかというのを、主体的に形成するのが難しく、将来像や見通しを持ちにくいという悩みがあります。ちなみにこれは大学職員にあるあるの悩みらしいです倉部史記『大学職員のリアル』にも書かれていました)

この点、また大学院との比較になりますが、研究者を目指すルートとは対照的なところがあると感じています。というのも、今の仕事は安定性がありますが、「将来的にどういう人間になっているのか」のイメージは正直掴みにくいです。対して研究者になるルートでは、まず修士号・博士号を取得し、非常勤の職の獲得、博士論文の書籍化、そしてテニュアトラックの獲得など、 細かい達成ポイントがいくつかあり「これから何を目指していくべきか」というのがある程度わかりやすいように思います。もちろんその一つ一つが簡単ではなく、むしろ見通しは暗闇の中ということもありますが、それでも「徐々に何者かになっていく」という感覚がありそうで、そこは少しいいなあと思います。自分の場合は、終身雇用という安定性と引き換えに「この先自分は何者になるのか」という将来像が持ちづらいのが悩みですね。ただただ定年までサラリーを稼ぐだけなのかと......

皆さんはどうですか? 社会人1年目が終わったとき、「自分はこれから何者になっていくんだろう?」という不安、感じていませんでしたでしょうか。まだ社会人じゃないよという方は、多分これから感じるので覚悟しておいてください。この僕が感じさせます。

 

大学院復帰、リスキリングなどについて

そういったキャリアのことで言うと最近は、いずれ大学院に行くこともありっちゃありなのかなと感じています。といっても以前やっていた法哲学の分野で戻るのではなく、もっと実務的なことを学びに行く感じで。最近は、仕事をしていて研究倫理の研究などに興味が出てきているので、そういったより実務に通じたことを学びにいくのもありやなと考えています。キャリアプランとしては自ら専門性を高めに行くルートですね。

これも働き始めてから感じたことですが、僕が自分の専門として法哲学を選んだのは大学1年生冬のことで、かなり早いなと思います(我が大学の法学部はゼミ決定が早かった)。年齢で言うと19歳。そこから25歳まで法哲学を専攻していたわけですが、今思うと明らかに若いですよね。これでもし研究者ルートに進むとしたら、19歳のときに決めたことを軸にずっと邁進していく、ということになっていたかと思います。

ただ、働き始めてみて、少し視野が広がったと言うか、前よりもっといろいろと問題が見えてくるということもありました。学生時代は「法と道徳」というのを研究テーマにしていたけれど、今となっては、あまり自分の問題意識にクリティカルに根差していなかったかな〜〜〜とも思います。あくまで21歳ぐらいに決めたテーマだし、言ってしまえば、まだあまり世間も見えていなかったというか、、、(じゃあ今は見えてるんですか!!!! というのは置いといて.....)。

それで最近は、社会人→大学院生コースの方が、むしろ自分の問題関心が固まってそうでよいかもなとか考えています。お仕事をしていると、自分の問題意識がよりはっきり見えてきたり、「自分はもっとこういうことを解決していきたいんだな」というのが明確になる瞬間があります。ので、学部→大学院のストレートコースが必ずしも理想とは限らず、むしろ社会人→大学院のほうが本当にやりたいこと出来そうだななどと考えています。

まあそんなことを考えるのも、自分の大学院時代がかなり「焦り」に支配されていたところが大きいからですね。学部時代に早めにテーマや専攻を決めて、大学院を選んで、何かをしなきゃ何かをしなきゃと焦っていたというか...... 今は安定した仕事について、そうした焦燥感がなくなりました。で、だからこそ、「このまま自分は老いていくだけなのか」ということを考えるし、もしもう一度大学院に行くのなら、本当に自分がやりたいことってなんだろうなといったことも考えています。

最近はリスキリングというのも流行っているので、自分がこれから何に挑戦していけるのかというのを、令和6年度はもっと考えていこうと思います。前向きで素晴らしいな!!

 

 

そんなわけで、

今日は単なるお気持ち表明でした。そんな感じです。これから先も40年ほど(40年!!?)仕事人生は続いていきますが、毎年度、こうやって自分の位置を確かめながらやっていくのが大事なのかもしれません。

あまり締めの言葉が見つかりませんが、まあ本年度もがんばりますよ!!!! ということで。今後とも弊ブログをどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 


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