浅瀬でぱちゃぱちゃ日和

全部日記です。大学院でいろいろやってました。今もなんだかんだ大学にいます。

このごろ観た映画の感想:『スーパー!』『タクシードライバー』『ワイルド・ローズ』『雨の日は云々』など!

ども!!! ジトジトと雨の降り続けるこの頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。秋っぽく、なっちまいましたね、、、あとは段々寒くなって、日も短くなっていくだけですよ。寂しいな!!

今これを書いているのが9月8日ですが、明日9月9日はスプラトゥーン3の発売日です。ので、僕はしばらくバンカラ地方に旅立ちます。探さないでください。ブログも多分書けない(書かない)だろうなあと思って、今日の内に軽く更新しておこうという心づもりです。

内容は、最近見た映画の感想です。

 

藤本タツキにはなれませんでした

betweeeeeen.hateblo.jp

 

前回の更新で、「藤本タツキに俺はなる」と宣言したとおり、毎日1本は映画を観るというのが、この頃の目標でした。なぜ藤本タツキなのかというと、タツキ作品では映画に精通した人物が度々出てくるからですね。僕もそうなりてえなあって。よくわからんという人は『さよなら絵梨』でも読んでみましょう。

で、頑張って1週間は、このチャレンジを続けたわけですが、4日目ぐらいから頭がおかしくなりそうでした。昨日の夜に映画を観たのに、今日の夜もこれから観て、さらにまた明日も何か観るのかと思うと、はっきりいって精神的負担がやばいです。情緒がぶっ壊れる。とりあえず7日間は頑張ることを目標として、6日目あたりからはモウイヤダ.....となりつつも、なんとかやり遂げました。1週間が限界ですな。これをやりながら呪術の練習をした虎杖くんはすごいと思います。

ちなみに、観た映画としては、

  • 1日目:『メッセージ』
  • 2日目:『ラストナイト・イン・ソーホー』
  • 3日目:『勝手にふるえてろ
  • 4日目:『スーパー!』
  • 5日目:『タクシードライバー
  • 6日目:『ワイルド・ローズ』
  • 7日目:『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』

という感じ。規則性とかはなく、「前から観たいとは思ってたけど、なんだかんだ観てなかった映画」というのを消化していきました。

前半3つは前回感想書いたので、今回は後半4つについて書きます。4つも書くの? と思うかもしれないけど、1つ1つは短めにいくのでご安心ください。多分、短めに頑張ります。

 

最近観た映画たち!!

① 『スーパー!』

1つ目は『スーパー!』。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』などを手がけるジェームズ・ガン監督の作品で、『JUNO』や「アンブレラ・アカデミー」に出ているエレン・ペイジも出演しています。

【あらすじ】
冴えない中年男性のフランクは、ある日美人の妻をドラッグディーラーのマフィアに寝取られてしまう。妻は完全に自分の意思で出て行ったのだが、「さらわれた」と都合よく解釈したフランクは、真っ赤なコスチュームを身にまとい、深紅のヒーロークリムゾン・ボルトとして、街の悪党に立ち向かっていく.....

クリムゾン・ボルトの怒り!! あらすじを観て思った方もいるかもしれないけど、だいたい『キック・アス』と同じです(公開時期も同じぐらいらしい)。正義の想いに駆られた一市民が、何の特殊能力も無いのに悪に立ち向かうという話。『キック・アス』と違うのは、こちらが中年男性(ティーンではない)ということと、「寝取られた誘拐された妻を取り返しに行く」という、若干身勝手な個人的な動機で動いていることとかですかね。

全体的に、小太りの中年男性が真っ赤なコスチュームを着て、悪党をレンチで滅多打ちにしながら「クリムゾン・ボルト」を名乗っている、そのシュールさが面白いです。あと、途中でクリムゾン・ボルトには、ボルティーというバディができるんですが、彼女がマジで頭がおかしくて、それも面白いです。どうしてこうなった.....という感じで。

ヒーローものなのに、悪を打ちのめす爽快感はなく、むしろ現実のうまくいかなさややりきれなさが漂う本作ですが、そういうところが魅力だと思います。ちょいマイナー映画だけど、王道映画にはない面白さがあって面白いです。

ciatr.jp

ちなみに、僕はこの映画を↑のサイトの紹介で知りました。こういう、ナヨナヨしていて、冴えないしどこか頼りないけど、やるときはやる系の主人公がめっちゃ好きです。

この映画、実はここ7日間で観たものの中で一番好きで、本当はもっとその魅力を語りたいんだけれど、長くなっちゃうので今日は控えて次に行きます。

 


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ちなみに皆さん、映画の予告編、観る前に確認する派ですか? しない派ですか? 僕はネタバレになっちゃって気になるので、あんまり確認しない派です(鑑賞中に、「あの予告のシーンがそろそろ来るんだな」とか考えちゃって、集中できなくなりがち)。

 

② 『タクシー・ドライバー』

次に観たのが『タクシードライバー』。名作と名高い本作ですが、僕は観たことがありませんでした。この年代の映画だと、『ロッキー』とかめっちゃ好きです(いい映画だよな)。

先に紹介した『スーパー!』の評判を調べたときに、これが「『タクシードライバー』と似ているというもの」があって、そういえば『タクシー・ドライバー』って観たことないな〜と思って観ました。確かにちょっと似ているところはあったね。

【あらすじ】

不眠症の青年トラヴィスは、どうせ夜眠れないからとタクシードライバーを始める。ドラッグや売春が横行し、いかにも都会の汚さが詰まったような街で、トラヴィスは次第にある計画を考えるようになり......?

非常に有名なこの映画なんですが、率直な感想としては、難しくてよくわかりませんでした。正直なところ、主人公のトラヴィスが何考えてるか全然わかんないです。そしてそれが怖いです。トラヴィスは途中から、銃を買い集めたり体を鍛えたり、とある計画に向けた準備を進めているみたいなんですが、その計画がなんなのかも明示的に明かされることはなく、全体的に「おん?」という感じでした。でも、「わかりづらいからつまらない」ということはなく、ちょっと難解ではあるけど、普通に映画として面白かったです。

専門的な分析とかは、その道のプロに任せるとして、僕自身の思ったこととしては、ちょっと「弱者男性論」っぽいなということがあります。主人公トラヴィスの台詞で、「何をしていても寂しさがつきまとう」というのがあるんですが、なんとなくその感覚は僕も分かります。誰からも相手にされない寂しさとか、それが暴力的な形で発露する様子とか、最近のジェンダー論(男性論)とかとも繋がるところがありそうだと思って観てました。

あと目に付いたのは、都会の汚さですね。これ舞台はニューヨークらしいんですが、僕もこの前東京に行き、渋谷とか上野で都会の汚さ(と怖さ・不穏さ)を体験してきたので、これを憎むトラヴィスの気持ちが「わかるわ〜〜〜」という感じでした。この映画、ずっと雨が降っていて、なんとなくイヤ〜な感じに満ちているのも見どころだと思います。

本当は時代背景とか、ベトナム戦争とかとの関連で語れればいいのだけれど、そういうのは既に色んな人が色んなところでやっているはずなので、僕としてはこの辺で。まあこの期にちゃんと観ることができてよかったです。

 

③ 『ワイルド・ローズ』

  • 制作年:2018年
  • 監督:トム・ハーパー
  • 主演:ジェシー・バックリー
  • ジャンル:歌!!!
  • 視聴手段:U-NEXT
  • 面白さ:めちゃ感動した

次は『ワイルド・ローズ』。スコットランドグラスゴーと、アメリカのナッシュビルが舞台です。そしてカントリー&ウェスタミュージカル映画でもあります。

【あらすじ】

グラスゴーで生まれ育ったローズは、アメリカのナッシュビルでカントリーの歌手になるのが夢。ただ、1年間刑務所に服役してしまい、その間に2人の子供たちの心は離れるし、ライブの仕事もなくしてしまうし、社会復帰もうまくいかない。そんな中、なんとか歌手としてデビューするチャンスを手に入れるが、夢を追うことと母として生きることの間で葛藤し......

という感じ。ローズ役のジェシー・バックリーがマジで歌がめちゃくちゃうまくて、そこが本当にすごいです。カントリーとか聴いたことなかったけど、ちょっと興味持ちました(でもアメリカのカントリーミュージックって政治的保守色が強いとかなんとか)。


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これも『スーパー!』『タクシー・ドライバー』と同じで、主人公がちょっと破天荒すぎて、感情移入しにくい場面も多々あります。正直、子育てを放棄して歌の練習に行くのはどうなんだ.....とか。

ただ、この映画の裏テーマとして、貧困の再生産というのがあるように思います。実は主人公のローズも、シングルマザーの元で育てられて、家もかなり貧しげ。ローズのお母さんは20年間パン屋で働いています。住んでる家もザ・低所得層という感じ。

そしてこの映画、音楽の街グラスゴーが舞台となっています。グラスゴーというのは、ヒットしたミュージシャンを多数輩出している街として有名で、僕の好きなアーティストだと、ベルセバとかトラヴィスとか。映画『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』(この映画めっちゃ好き!!!)も、ここグラスゴーを舞台としていますね。


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そんなわけで、一部のインディーロック・オルタナティブロック好きとしては、グラスゴーというのは「華やかな音楽都市」という印象が強いんですが、実際は格差が激しかったり、やたら寿命が短かったりする都市でもあるらしいです。↓の記事なんかにそういうことが書いてあります(どれぐらい本当かはわからないけれど)

gigazine.net

で、今回の映画『ワイルド・ローズ』も、どちらかというとこの「グラスゴーの負の側面」に焦点を当てている映画でした。富裕層の豪邸などもある一方で、貧困にまみれた集合住宅も存在し、そこから抜け出せない人々もいる。そんな「生まれた土地とどう向き合うか」というのも、この映画のテーマとして設定されているように思えて、そこで主人公が出した答えも非常に感動的でした。めちゃいい映画だったよ!!!

グラスゴーについては、こんな本も存在していて、面白いです。

 

④ 雨の日は会えない、晴れた日は君を想う

 

ジェイク・ギレンホーーーーール!!!!(グリフィンドールのノリ)

 

最後は『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』。これもずっと観ようと思ってたけど、何気に観ていない映画でした。原題は『Demoliton』。意味は「取り壊し」で、こっちはそのまんま映画の内容なんですが、この邦題はどうなんでしょうね。まあありっちゃありなのかもしれません。

【あらすじ】

交通事故で妻をなくしたデイヴィスだが、なぜか悲しみが湧いてこない。妻からは生前「無関心」とよく言われていた。そんな中、義父から言われた「不調の原因を特定したければ、まず分解せよ」という言葉を思い出し、身の回りのものをひたすら分解・破壊していく。そんな折、自販機へのクレームを通じて、とある女性と知り合っていくが.....

毎度思うけど、この【あらすじ】を自分の言葉で書くの、地味に大変です。もうしたくないです。

内容としては、邦画の『永い言い訳』がだいぶ近いなあと感じました。どちらも妻を亡くた男性の話で、悲しみがすぐにはやってこず、他人との関わりを通してそれを実感していく物語ですね。「結婚生活と死別」というのはなかなか重いテーマで、『永い言い訳』は常時どんよりした不穏な空気が漂っているのだけれど、こちらはどちらかというと爽快感も感じられて、観ていて楽しい映画となっています。絆って、よいよね。

本作の魅力ですが、やっぱりジェイク・ギレンホールだと思います。『ブロークバックマウンテン』とかもそうだけど、こういう感情を出すのが不器用な男を演じるのがめちゃくちゃ上手いというかなんというか。途中から「気でも狂ったか??」という挙動を始めるけれども、最後の方はその悲しみとかもしっかり伝わってきて、やっぱりいい役者だなあと思いました。

どうでもいいけど、今回観た4作とも、どこか主人公が狂ってる系でしたね。素直に感情移入をするのが難しいというか(その前に観た『勝手にふるえてろ』もそんな感じだったね)。映画の主役たるもの、やはりこれぐらい狂っていた邦画いいのかもしれません。

細かい感想はいろいろあるんだけれど、とりあえず全体としてはそんな感じです。普通に面白いというか、安定感を持ってみられる映画でした。

 

 

以上!!!!

早くバンカラ地方に行きたいので、とりあえず今日はこんな感じです。

この4作、どれも面白かったけれど、一番好きなのは『スーパー!』です。その次に『ワイルド・ローズ』で、次が『雨の日は云々』、最後が『タクシー・ドライバー』かなという感じ。全部面白かったけどね!!あえて順番付けるならこうなるかな。

正直、毎日映画を観るというのは、思っていたのの数倍体力と精神力を要するものでした。もうちょっと若いとき(18〜20歳ぐらいのとき)は、バンバン映画観られていたけど、最近はもうキツいですね。情緒がね、安定しなくてね。これからも精神的に余裕のあるときに、ちらほら観ていく感じにしたいと思います。

今思いついたけど、またGoogleフォームを置いていくので、よければおすすめの映画教えてください。コメント欄に書くのでもOKです。ついでに「こういう映画のジャンル・傾向が好きなんだ」という自己分析も教えていただければと思います(僕は冴えないなよなよ男が頑張る映画が好き)。そんなわけで、我々の集合知を結集させていきましょう。

 

 

 

↑サムネように急遽作った画像。