浅瀬でぱちゃぱちゃ日和

全部日記です。大学院でいろいろやってました。今もなんだかんだ大学にいます。

7月の仕事と読書の報告:皆さん、夢を抱いて生きていますか?

も!! 脳みそとろけるような暑さが続いておりますが、皆さま変わらずお元気でしょうか。暑すぎますね!! ただ、この暑さはもはや異常気象ではなく、むしろこれからの「スタンダード気象」になるんだという話を、方々で目にしております。マジか?? 地球、どうなるんだ。終末の日が近いのか。

この例外的な暑さを異常だと思うのは簡単だが、絶望的なことに、気候変動の結果、記録を更新するような高気温が普通になっているのが真実だ。

そんな今日は、毎月恒例、当月の振り返りとなります。7月、僕らは酷暑に文句を言いながら、自分は一体何を成したというのだろうか....... そんなことを振り返ります。

ちなみに、特に近況に変わりがないので、正直あんまり書くことがないです。仕事の話や読書の感想を語りつつ、あとは今月のプレイリストを紹介するぐらいですね。そんなに気合い入れて書いてないので、暇な時にサクッと付き合っていただければ幸いです。

 

仕事について 〜皆さんの心に夢はありますか?〜

まずは仕事の話。僕は働き始めて4ヶ月となりましたが、相変わらず、大学職員としてぼちぼちやっております。とはいえ「大学職員としてぼちぼち」というのがどういう状況なのか、一般読者の皆さんにはよくわからないはずなので、いずれその辺も詳しく書いてみたいですね。でも、職場にバレるのが怖いから多分やらないな。

今月の仕事の近況についてですが、テーマは”夢”となります。

先月も少し書きましたが、7月現在、仕事のやり方を覚えるという段階は過ぎ去ったように思います。どちらかというと今月からは、「新しいことも試してみる」というフェーズに入っておりました。例えば、マクロを作って作業効率化を図ったり、Power Automateを使って業務の自動化を進めたりとかですね(Power Automateとは?)。先月までは、仕事中に暇な時間ができたら、経理の仕事なので)会計規則を読んだりしていました。が、今月はその時間を使って、自動化ツールの開発を進めていた感じです。伝票起票の自動化プログラムを書いていたりだとか。こう書くとなんかすげえ奴に聞こなくもないけど、実際は初めて触るツールとじゃれていただけです。半分遊んでいたと言っても過言ではない。

で、少し話は変わりますが、最近はお仕事をする上で、多少思うところも出てきています。というのもですね、皆さん、ちょっとお尋ねしたいのですが、あなたの心の真ん中に"夢"ってありますか? いきなり何なんだという話ですが、近頃思うのは、やっぱり人間、なんだかんだ言っても、「夢」を抱くのは大事なんじゃないかということです。

なぜそんなことを考えているのかといえば、さっきの自動化の話が関わってきます。自動化のツール、作ったところで、ぶっちゃけ「効率化」という観点では微妙なんですよね。まず、自分の異動のサイクルが2~3年なので、ツールを開発したところで、使える期間が割と短いというのがあります。一生懸命作っても、何年も使うわけではなし。あと、ツールを安定して動かすためにはそれなりに試行錯誤の時間が必要なので、トータルで見ると、そこまで「効率化」されてないのでは? と思ったりします。半分ツールで遊んでるだけの時間もあるしな

もうひとつ、今の自分の自動化作業は、あくまで現行のシステムに合わせて作っているというのがあります。ただ、実はこのシステムがちょくちょく変更したりする。大学のポータルって、なんかデザインが変わったり他のシステムに置き換えられたりしませんでしたか? あれと同じです。元のシステムが変わったら、それに合わせてツールも変えなきゃならないので、メンテナンスの手間も多く、やっぱりそれほど効率化になってないんじゃないかと思ったりします。

で、じゃあ、自動化の意味って何なの? という話になりますが、僕はそこで、ツールを色々触ったりすることが、それ自体、自己研鑽・自己投資の意味合いを持つのだ、ということは言えそうに感じてます。マクロを様々試してみたり、新しいツールに触ってみたりというのが、業務の効率化という以上に、自分のスキルアップ(ITツールへの精通)につながっているのだと。一見遊んでいるように見える時間も、そういう意味では無駄ではないように思います。実際、そのおかげで、以前よりも自動化作業については詳しくなりました。「自己投資」という言葉は正直あんまり好きじゃないけど、この側面は確実にあるはず。

そうなるとですね、次なる問題も出てきます。その問題とは、じゃあ結局、そういう自己研鑽なるものをして、自分は一体どういう人間になりたいのか? ということです。「君たちはどう生きるか」(大ヒット上映中)。仕事で色々試していることが、実際はそんなに作業能率を上げておらず、最終的には自己研鑽や自己投資という意味合いのものに落ち着くとするならば、ですよ。そのときの問題は、「じゃあそういう自己研鑽を積んで、自分は何になろうとしているの?」ということだと思います。もっと言えば、俺の心に宿っている"夢"ってなんだ? という話になると思います。え? ならない? ならないかもしれないですね。

そういうことを最近は感じていて、何か長期的な夢や目標を持っていないと、「今していることが何になるのか」とかが、よくわからなくなるんですよね。これはまあ、新卒なら誰しも思うことかもしれません。そんなわけで、この頃は「自分はどうなりたいか」というのを考えております。

今のところの結論は、自分の関わる領域で、しっかり誰かを支えられる人間になる..... というところでしょうかね。「誰かを幸せに」とまでは行かなくとも、「誰かの支えになる」ということぐらいは、しっかり強い意志と力量を持って実現したいところです。僕は特に、研究支援系のところに興味があるので、そういうところで「誰かをしっかり支えられるようになる」というのが、当分の夢というか目標です(あと、単著を出すという夢もある)

で!! ここからが本題ならぬ副題ですが、やっぱりですね、夢の話、しづらい!! 当たり前か! 特に、当職場では、よほどのことがない限り「俺の心には、夢が宿っていてね......」という話はできないです。

その理由として、なんというか、未知の力が働いているのがあります。その名も「志を低く持とう同盟の力」と言いますか、何らかの「下に引っ張る力」が働いているように感じます。

一例を挙げると、英語能力ですね。僕の職場ではよくある光景なんですが、例えば英語を話せる人間がいたら、その人をやたら持ち上げるというのがあります。「英語話せるの!? すごーい!」「私には絶対無理」「だよねー」「英語のことは全部あなたがやって!」「なぜなら私たちには、英語を話すなんて絶対無理だから」という具合に、できない者同士で徒党を組んで、できる人間から最大限距離を置こうとするあれですね。こういった光景、皆さんは見覚えないでしょうか....... 決して「あなたはできるんだ、じゃあ私も頑張る!!」とはならず、むしろできない者同士を見つけてきて、そこで同盟を組むことで自身の停滞を維持するような、あの感じです。これを僕は勝手に「志を低く持とう同盟」と呼んでいます(が、もうちょっとちゃんとした通称がありそうな気はします)

この同盟による力が、現在の僕の日常では、だいぶ強いように感じます!! 大学院にいた頃は、こういうのはほとんど感じられず、むしろ「志を高く持とう同盟」の方々が多かったです。あの人はあんなにできてる、自分ももっとやらなきゃ...... という感じですね。あれはあれでね、自分の弱さや能力の低さと向き合わねばならんので、大変なところはあるんですが、ある種健全ではあるように思います。淀みに留まろうとするなかれの精神ですね。

今の周りの環境では、英語にしろ自動化にしろ夢を持つことにしろ、何かしら意識高そうなことをやっていると、急激に距離を置かれるのが若干あれですね。もっとこう、一緒に頑張れるような「ライバル」的なものが、正直欲しいなとは思っています(そういう競争がないところが職場の魅力というのも、勿論分かるのですが......)

そんなわけで、7月の仕事の振り返りは、夢を持つことの意義と、その夢を語ることの難しさについてでした。夢については、近頃よく考えているけど、それを話せる相手がいないのがやはり寂しいですね。だから、皆さんも是非、心に夢を持ってみてください。心に、でいいですからね。別にTwitterのプロフィールに書いたりしなくていいんですよ!

仕事の振り返りについては、こんな感じになります。次は7月に読んだ本を簡単に紹介します。

 

 

7月、読んだ本たち

6月の振り返り記事では、7月の目標として本を3冊読み切るというのを掲げていました。実際のところは、1冊はしっかり読み切り、1冊は途中で読むのをやめて、もう1冊はかつて読みかけだったのを読み切った、という感じになります。全然目標達成できてないですね。どんな本を手に取っていたか、紹介していきます。

1.村上靖彦『客観性の落とし穴』(2023,ちくまプリマー新書

1冊目は、村上靖彦『客観性の落とし穴』。今年の6月に出た本です。安定のちくまプリマー新書。「とりあえず流行ってる新書を読んでおきたい」というときには、内容が軽めなので手に取るようにしています。

こちらはですね、途中まで読んで「うーーーーーーーーーん」となって挫折してしまった1冊です。客観性ばかり重視する現代の風潮を批判する、という感じなんですが、ちょっと肌に合いませんでした。

一般的に考えれば、主観に対する「客観」てかなり大事だと思うんですよね。裁判が主観ばっかりで行われてたら、当然誤判や冤罪だらけになるだろうし、偏見や迷信や疑わしい信仰をそのまま押しつけかねない。ので、客観的なデータや証拠が必要だ、というのはかなり真っ当な議論だと思います。で、そこから始めて、「客観性の大事さは認めつつも、でも過度な信奉はよくないよね?」という風に話が展開されると思っておりました。

ただ実際は、客観性を重視することそのものについて、疑義を投げかけているように読めました。あんまり、我々が客観性を重視することの「良さ」を拾っていないというか。そんな感じで、客観性全体を批判していくわけですが、その議論の仕方があまり丁寧ではないというか、それこそ「客観的」ではないように思います。一箇所引用しておくと、学校や職場におけるリスクヘッジのルールを批判して、次のように述べているところがあります。

医療現場においてのみ、リスクが息苦しさをもたらすわけではない。学校や会社といった組織、そして社会全体は、リスクを予防するという視点でメンバーの行動を決め、行動を管理し、しばりつけようとする。「そんなことしたら危ないよ」という注意を子どもの頃に受けたことがない人は少ないだろう。学校の生活はさまざまな校則でしばられていることが多いが、これらは大人が外部からなにか非難を受けないために、生徒をあらかじめしばりつけるものである。子どものためと見せかけて、大人が自分の不安ゆえに子どもの行動を制限しようとしている。リスク計算は自分の身を守るために他者をしばりつけるものなのだ。

村上靖彦. 客観性の落とし穴 (ちくまプリマー新書) (pp.39-40). Kindle 版. 

「子どものためと見せかけて、大人が自分の不安故に子どもの行動を制限しようとしている」とまで言い切るぐらいなら、何かそういうことを示す客観的な証拠は、1つぐらい提示するべきだと思うんですが、どうでしょう? まあそれこそが客観性の落とし穴かもしれませんね、、、 そんな感じで、ちょっと論証の粗さが肌に合わず、挫折してしまった1冊でした。

 

2.関口正司『J・S・ミル ——自由を探求した思想家』(2023,中公新書

2冊目。こちらは読みきった本です。上記の村上本でミルが批判されていたので、逆に読んでみたくなりました。面白かったです。

中公新書ということもあり、ある程度は上級者向けに感じました。「ミルのことはそれなりに知っていて、『自由論』とかも読んだことがある人」がメインターゲットな気がします。そういう人からしたら、「こういうのが欲しかったんだよ、こういうのが」という感じかもしれません。

まあやっぱり、ミルは熱くていいですね!! この社会をよりよくしようと真剣に考え抜いたモラリストだったということが、本書を通じて伝わってきます。ミルの心には”夢”が宿っていますね。素晴らしいことだと思います。夢を持つことを肯定してくれています。

本書のネタバレ的になるので、明言するのは避けるんですが、一番最後の「ミルが死の間際に言ったセリフ」というのが、個人的に非常に感動的でした。僕もこんなセリフを放って死んでみたいものです。意外と、本書の他の部分がこのたった一行のためにあったという見方もできなくはないと思うので(さすがに無理か?)、そういうドラマ的に読むことも可能ではあると思います。

短いけど、本書についてはこんな感じ。細かいミルの思想解説パートについては、ちょっと難しいところも多いので割愛。僕としては本書は、ミルの”熱量”が感じられるというところで非常によかったです。

 

3.リック・アンダーソン著、宮入暢子訳『学術コミュニケーション入門:知っているようで知らない128の疑問』(2022,アドスリー)

3冊目はリック・アンダーソン『学術コミュニケーション入門:知っているようで知らない128の疑問』。こちら、昨年の10月に訳が出版された本で、ちらちらと読み続けていたのですが、ようやく読み切りました。前にもブログで紹介したことがあったかもしれません。

betweeeeeen.hateblo.jp

↑ここで紹介してた。

この本、今年読んだ本の中で一番面白かったです。学術出版や大学図書館、オープンアクセスなどの動きについて解説した1冊ですが、自分の関心がこういうところにあることもあり、大変興味深く読めました。内容的にも面白かったし、訳もすごく読みやすかったと思います。「なぜ研究者は論文を発表するのか?」「ジャーナルの”権威”とは何なのか?」「大学教授は印税で儲かっているのか?」「著作権侵害剽窃の違いは?」「電子化が進む中で、大学図書館が果たすべき役割とは?」といったトピックに、少しでも関心のある人なら、大変楽しく読めると思います。おすすめ!!

僕は前述の通り、大学職員をやっているわけですが、7月は「学術支援系の仕事をしたい人向けの研修」などがありました。そういう関心に合わせて、本書をこの期に読み切った感じです。学術支援というと、今ではURA(リサーチ・アドミニストレーター)というのが有名だったりするわけですが、結構なかなか、目指すには険しい道のりだなと感じました。現職の研究者(助教など)や何年も経験を積んだベテランがやっていたりするわけで、自分もそこに至るには、越えねばならぬハードルがたくさんあるなと。まあでも、それも「夢」の一つなので、そこに向かって頑張っていきたいなと思います。今日、夢の話ばっかだな!

本書については、結構トピックがたくさん分かれていて、そのどれもが面白かったので逆にかいつまんで紹介するのが難しいです。ただ、どの章も面白いということは、一冊通読しなくても楽しめるということで、是非今大学で研究とかやっている人には少しでも手に取ってみてほしいなと思いました。「論文を書く」「文献を探す」「図書館を使う」ということを通じて、自分たちがいったい何をやっているのか、実感しやすくなるのではないかと思います。なんかこの本、まだ全然有名じゃないみたいなので、もっと色んな人に読まれてよいように感じます。読むべし!!

 

本の紹介については、こんな感じです。手短ですみません。7月は実は、他にちょっといろいろやっていたので、読書の時間も少なめでした。何をやっていたかはまたいずれ紹介します。

 

 

君のプレイリストに僕を加えてよ 〜今月のプレイリスト紹介〜


www.youtube.com

 

お待ちかね!! 毎月恒例、僕が7月に聴いてた曲の紹介です。7月はちょっと控えめですね。

サムネは、スタバで勉強していた時の写真。割と休日はスタバに行って勉強していたりします。偉いな!! このときは、試飲で新作のフラペチーノを出して貰ったりしていた(死ぬほど甘かった)

おすすめは、ひとつ挙げるなら、Summer Saltというバンドの「Campanita」でしょうか。インディー感が溢れていて、めちゃくちゃよいと思います。


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プレイリストの紹介は、以上。特筆することがあんまりなかったです。皆さんも是非、その月に聴いていた曲をまとめてみたりしてみてください。そして僕に紹介したりしなかったりしてください。僕も聴いたり聴かなかったりすると思います。

 

 

以上!!

今月の振り返りについては、こんな感じです。いかがでしたでしょうか。

毎月、「今月こそ、本当に書くことがないな」と思いながら書き始めていますが、終わってみると、意外と7000字近く書いていたりします。逆に長すぎるか?? 日々、いろんなことを思いながら生きているということかもしれません。それはとても素晴らしいことですよね。

7月は、本を3冊読み切るという目標を立てていたにも拘わらず、実際は全然でした。8月の目標は、このリベンジで、本を2冊読み切るとしたいと思います。それともうひとつ、8月については、やりきりたいことがあったりします。それはまあ、のちのお楽しみということで、、、 8月の目標は、本を2冊読むことと、「やる」ということになります。何をやるんでしょうか?? 今はまだ秘密ですよ!!

まだまだ猛暑の日々が続きますが、暑さに負けず、頑張っていきましょう。しかし、この暑さに人類が勝てるのか?? 地球を大切にしなければなりませんね......

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

↑ 作ってます。8月、公開できたらいいなと思ってます(期待値は低めでお願いします)。