こんばんは。
今日は本当に、様々な諸々の色々に追われているので簡単に。風呂に浸かる時間さえ惜しい。the・雑更新です。
いらすとや社会表象論
現在、【労働】をテーマにした研究報告(簡単な発表)を手がけておりまして、その中でもとりわけ、「就活」に着目した資料を作っている。明日の夕方から報告なので、大急ぎで仕上げ中。
で、メイントピックの一つを「就活生の抱く悩み」というのにしている。新卒採用に追われる学生が、どんな苦悩を抱えているかということ。この前も紹介した双木あかり「どうして就職活動はつらいのか」を題材にしている。
就活はダサい
この本では就活の悩み・苦痛の一つとして、「”就活はダサい”という風潮」が挙げられている。例えば、もし皆さんが街でリクルートスーツの学生(スマホで企業と会話している様子)を見かけたときに、どんな感情を抱くだろうか。「大変そうだなあ」「頑張れ」かもしれない。が、中には「ああいう風にはなりたくねえな」とか、「愚かな社会の歯車よ」と思う人もいるかもしれない。さすがにいねえか。でも、みんな同じ真っ黒な恰好に身を染めて、髪型も均一的、歩きづらそうな靴を履いて、企業に対して「御社は〜」と言っている。このような就活生の”像”に対して、なんとなく「みっともない」とか「ダサい」と感じる人は、それなりにいるんじゃないかと思う。
結構前に作られたものではあるけど、こういう動画もある。「就活狂想曲」。
こうして、世間の中で「就活はダサい」「みっともない」という風潮があり、実は当の就活生も、それを内面化してしまっている。本当はこんなこと、嫌いだしやりたくないし、なんなら見下してさえいるのだ。が、内定を得るためには、みっともないダサいとわかっていても、やるしかない。そうした葛藤だとか背反が、就活生の中で苦しみになっているということ。
今年はコロナ禍のおかげで、リクルートスーツを着て街を移動するということがなかった。この辺だけは、本当にこの災害に感謝している。僕も街で就活生を見返れば、もっとこうした感情に苛まれていたと思う。
いらすとや社会表象論
.....ただ、こうした「就活生は均質的」「世間的に馬鹿にされてる風潮がある」というのは、なんとなくのイメージとしてはあるとしても、確固とした立論にするには、だいぶ弱い。というのも、これらはあくまでイメージに過ぎず、「就活生は世間のレッテルに悩まされている」と言ったところで、「僕はそういう風潮があるとは思わないけどな」とか、「それ、あなたの妄想が入ってませんか」とか言われたら、それ以上押し通すのが難しいからだ。アンケートなどをとって客観的データが補強すれば良いのだが、それは結構ハードルが高い。社会調査・統計の訓練を受けていないような人間(僕)がやったとしても、信憑性に欠けると言われるのがオチなので。「風潮」を相手取って立論したくても、客観的な証拠が足りず、あくまで印象論に終わりがちなのが難しいところである。
......のだが、今日報告資料を作りながらふと思ったのが、そのような証拠として、いらすとやの画像を提示できるのではないかということ。これは本当に、深夜テンション小僧のただの思いつきでしかないのだが、もしかしたら、いらすとやの画像は、社会のイメージを表象しているかもしれない。これをいらすとや社会表象論と名付けよう。
例えば、いらすとやで「就活」と調べてみる。そうすると↓のような画像が出てくる。
これは実際に、「世間的に、”就活生は均質だ”とのイメージがある」という証拠にはならないか? すなわち、いらすとやは世間の認識を反映しているのである。
↓の画像になると、それがもっと露わになる。
「いらすとや」とは、我々の抱く認識、世評の表象である..... それがいらすとや社会表象論。こうやって、いらすとやの画像を題材に、世評の横顔を読みといていく、そんな学問があっても面白いかなと思いました。
ついでに、
こうやって、公開日が書いてあるのも強みの一つだと思う。これを資料にして、「”いらすとや”に見られるように、煽り運転への世間の問題意識は、2018年には共有されていた」とか、言えるのかどうか。言えねえかな。言えたら面白いな。誰か研究してください。
以上
そんな感じです。「いらすとや」でレポートを書こうとしている大学生がいれば、ぜひこのアイデアをパクってください。そして僕の疑問に答えてくれ。
先々月(2021年1月)で更新が止まってしまったいらすとやだが、まだまだ我々を楽しませてくれるたら嬉しい。いらすとや、大好きなので。
*ちなみに、社会表象論とか表象文化論がなんなのかは、1ミリも理解していない。