浅瀬でぱちゃぱちゃ日和

全部日記です。大学院でいろいろやってました。今もなんだかんだ大学にいます。

ヴィーガニズムがやっぱり熱いぞ:今読んでいる本の紹介

今日は簡単に、今読んでいる本の紹介など。

よくわからないが、3月は新刊がたくさん出た。興味ある分野も多かったので、たくさん買った。たくさん買ったので、一つ一つはあまり読み進められていない。いつかちゃんと感想を書きたいが、ひとまずどんな本を買ったかや読んでいるかをご紹介。

 

1.ヴィーガン(菜食主義)関連

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この3月で、動物倫理の入門書が2冊も出た。左側の『はじめての動物倫理』は、本邦初、新書での動物倫理本らしい。読むべし。

さらーっとだけ目を通してみたが、『はじめての動物倫理学(左側)は、倫理学の入門にもなっている様子。最初の方では功利主義・義務論の云々も扱われている。広く「倫理学とはなんぞや」というのを学べる本にもなっている、と思う。

対してベジタリアン哲学者の動物倫理入門』(右側)は、広く浅くいろんな考えを紹介するというよりは、著者の考えを率直に伝える内容になっている。著者自身、「誰々が○○と言った」系の本にしたくなかったと書いており、浅野氏自身がどう考えているかが中心になっている。

そしてこの本、全体的に権利論をベースにしており、「動物が持つ権利とはなんぞや」に主眼が置かれている印象。これは結構、特徴的だと思う。動物倫理の議論では、あえて「権利」という言葉を強調しない立場もある(権利とか言い出すとややこしくなるので)。ただ、本書では「基本的動物権」という言葉が登場しており、あくまで動物の持つ「権利」という点を重視しているのだなあと思った。

 

知り合いにもちょくちょく言っているが、ヴィーガン(菜食主義)の議論は今かなり熱い。海外ではベジタリアンメニューの推進が進んでいるし、今後確実に、日本にも来るはず。絶対来ると思う。もし来なかったら、僕と鱗滝左近次と富岡義勇が腹を切って死にます。そんぐらいには熱いので、皆さんもぜひ読んでみましょう。

倫理学全般の議論を追いたいという方には左側(田上本)、ひとまずベジタリアンの考えたかについて知りたいという方には右側(浅野本)が多分おすすめ。多分。ちゃんとは読んでないので勘ですが、、、)

 

【追記:2021/04/27】

一応、それぞれ感想等書きました。

 

betweeeeeen.hateblo.jp

↑ちょっとした田上本の感想と、初学者向けの本の紹介。

 

 

betweeeeeen.hateblo.jp

 ↑浅野本の割とちゃんとした解説と、ぼやき。

 

ぜひ見ていってくれよな。

 

2.リベラリズム関連

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これもつい最近出た、リベラリズム関連の本。文庫で安かったので、一応購入。ただ、ローゼンブラッド『リベラリズム 失われた歴史と現在』をまだ読み終わってないので、そっちからにはなるかな。

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リベラリズム関連の本も、だいぶ積み上がってきた。のだが、これでもまだまだ全然足りないぐらい。このマイケル本の最後の方で、読書案内的な者が載っていたので、そっちも追わねばならない。

 

3.インターネット関連

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  • 平井智尚(2021)『「くだらない」文化を考える ネットカルチャーの社会学』七月社 【1/26発売】

これも本日購入(家で撮影した)。タイトルが面白そうだったのと、最近はネット文化的なものも追っかけていることから。あと、Webメディア系に就職希望ということとも関連している。まあ最近は第一志望変わってしまったけど、、、

ネットカルチャーの本ということで、割とカジュアルなものを想定していたら、がっつりアカデミックな本でした。「社会学」の知見を生かしながら、ネット文化に取り組んでみましょうよというもの。タイトルとかロゴからは考えつかないほど真面目だったので、結構読むのに時間かかりそう。

 

www.shinchosha.co.jp

最近はKindleで、こういう本も読んでいる。かなりカジュアルに読めるうえ、面白い。ネットは結局、現実で強い者が勝つ勝者総取りの世界であり、99%の人間はクリックで他人の懐を肥やす有象無象の奴隷でしかないという話。テレビが「馬鹿のための娯楽」とか言われているのと同様に(言われてますよね?)、ネットも一部の馬鹿から利益を絞り出す仕組みが確立しているということ。

ネットで利益を生み出すためには結局、広告をクリックさせたり、商品を買わせるしかないんですよね。高尚な話題をしたところで、収益に結びつくとは限らない。で、利益を得るためには、俗っぽい話題に惹かれる層だったり、思考停止でクリックしてくれる人たちを取り込むのが一番良い。嫌韓を煽ったり、キラキラネームを馬鹿にしたり、特定の人びとを非難したい人たちに、恰好のゴシップを提供したり。それが一番盛り上がるんだから、やっぱネットは「馬鹿と暇人のもの」ですよね、という話。

最近、ネット疲れみたいなものを抱えていたので、結構面白く読んでるっす。ネットにはすごい面白い人もたくさんいるけど、基本的には馬鹿しかいねえと思うと気が楽になるっす。

 

4.Kindleで買ったもの

www.chikumashobo.co.jp

shinsho.shueisha.co.jp

1つ目は、反出生主義の本としていま話題の『生まれてこない方が良かったのか?』。この本、非常に面白い。.....のだが、一番興味のある反出生主義への反論パートは、最後の7章に集中している。そこまでなかなかたどり着けず、もどかしい。

Kindleで購入した本は、お風呂で読むようにしている。ただ、この本はお風呂で読むにはちょっと難しい話が多かった。現在4章あたりで止まってしまっており、ジャイナ教の話から前に進めていない。じゃあ他の本読んジャイナってね。

2つ目は、今話題も話題、斎藤幸平の『人新世の「資本論」』。これぐらいの方が、お風呂で読むにはちょうど良いと思った、のだが、正直あんまり面白くない、、、 また、ちゃんと読んでから感想を書きます。著者の斎藤さんのことをあんまり好きになれないというか、みんながよいと賞賛しているものを受け付けない体になったのかもしれない。

 

 

以上

並行して本を読んでいるので、一冊を一向に読み終わらなくなりがち。

あと、やっぱり普通に買っているとお金がビュンビュン飛んでいくので、今後は古本や巡りとかもしようと思いました。せっかく京都に住んでいるしね。

おすすめの古本屋があれば紹介してください。あと、この本の感想書いてくれってものがあったら、是非気軽に言ってください(コメント歓迎)。それを最初に読みます。

一応、最後にAmazonリンクだけ貼っておきます。最近、Amazonアソシエイトの申請をしたので。審査通るといいな。

  

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リベラリズムとは何か (ちくま学芸文庫)
 
ネットのバカ (新潮新書)

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生まれてこないほうが良かったのか? ――生命の哲学へ! (筑摩選書)

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人新世の「資本論」 (集英社新書)

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